ヒット曲作るなら曲先か詞先か?ミュージシャン織田哲郎の答えは…

投稿日:2022/12/19 10:06 更新日:

12月18日、YouTubeチャンネル「織田哲郎 T's Corporation」では、動画「ポップス作曲講座5」を公開。ヒット曲の作り方や作詞家志望の人たちへの織田さんのメッセージが注目を集めています。

織田哲郎

(画像:時事通信フォト)

■ヒット曲作るなら曲先か詞先か?ミュージシャン織田哲郎の答えは…

今回の作曲講座のテーマは「譜割」。

譜割とは、歌詞の言葉をメロディーにどうはめていくかという作業を指します。

織田さんによると、最近のポップスは、曲を先に作ってからそこに歌詞を当てはめる「曲先」の方が多いそう。

織田さん自身も曲先で制作しているのだとか。

特に、最近の人たちはヒップホップを聴き慣れているため、「言葉でグルーヴを出す」ことが自然に出来ると分析します。

一方、昭和までの曲は、詞を先に作ってからそれに合わせたメロディーを作る「詞先」が多かったそう。

その理由は、昭和の頃の曲はヒップホップのように言葉でグルーヴを出すというよりも、言葉の持つ意味を伝えることを重要視していたからだと織田さんは分析します。

そして「実は、私は本来詞先の方がいいんじゃないかと思ってるんですよ」と織田さん。

「言葉が伝わるってことが結局やっぱり重要だと思う」と語ります。

織田さんいわく、曲を先に作ると「A部分8小節、B部分8小節、C部分8小節」というように決まった型になりやすいそう。

一方、詞を先に作ると型にはまらず中途半端な小節数になり、「結果的に面白い流れになって印象的なメロディーになるっていうこともとても多かった」と言います。

また、曲先で作る場合でも「日本語の詞が乗ったことを想定して作る。これ、とても重要だと思うんですよ」と、詞とメロディーを合わせる重要性について語りました。

■数々のヒット曲を生み出した織田哲郎が考える、作詞家が重要視すべきこととは?

また、織田さんから作詞家や作詞家志望の人たちへのメッセージも。

作詞家は言葉を重要視しますが、織田さんは「そうするとね、文として読んでとてもつじつま合ってていい詞だと思うんだけれども、歌に乗せた時に、ノリがよくないなっていうケースも、ままあるわけですよ」と、言葉を重視するあまりメロディーに乗せた時に合わなくなるケースがあると言います。

実際に、織田さんが曲先で「ここはこういうノリを出したい」と思ってメロディーを作曲しても、全然ノリがよくない歌詞が来ることもあるのだとか。

そのため、作詞家や作詞家を目指す人に、「そのメロディーの持ってるグルーヴを、逆に活かす言葉をはめるっていうことをとても重要視してもらえるといいな」と呼びかけました。

■織田哲郎の分かりやすい作曲講座に視聴者「とても納得」

他にも、曲先・詞先で曲を作る時のあるある話についても語った織田さん。

今回の動画に対し、ネット上では「ありがとうございます。とても納得、勉強になりました」「貴重なお話ありがとうございます。実践してみます」「お仕事になるかは別でまた作曲したくなりました」との声が上がっています。

織田さんの分かりやすい解説のおかげで、メロディーと言葉を合わせることの重要性が伝わってきましたね。

ミュージシャンや作詞家志望の人にとって、とても参考になる動画となったのではないでしょうか。

【番組情報】
織田哲郎 T's Corporation
https://www.youtube.com/watch?v=WLevASRYj1Q

(文:二木もなか/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)

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