12月1日放送の「"シュガー&シュガー"サカナクションの音楽実験番組」(NHK Eテレ)に、ゲスの極み乙女。、indigo la Endなどで活動する川谷絵音さんがゲストとして登場。サカナクション・山口一郎さんとの対談が話題を集めました。
(画像:時事通信フォト)
■川谷が「シュガー&シュガー」に登場
12月1日(火)になりました。今夜は
シュガー&シュガー(14)#サカナクション #山口一郎 が、新しい音楽の楽しみかたを見いだす実験に取り組む番組。今回は #ゲスの極み乙女。 や indigo la Endで活動する #川谷絵音 がゲスト。夜10:50 [Eテレ]https://t.co/hMwSTJonxa
— NHKドキュメンタリー (@nhk_docudocu) November 30, 2020
山口さんが「絵音くんって普通だよね、普通の人間の感覚あるもんね」と話を振ると、川谷絵音さんは「そうですね、めっちゃ普通ですよ、僕」とコメント。
続けて、山口さんが「そこなんかこう、狂気を感じんのか」と話すと、川谷さんは思わず大笑い。
また、山口さんが「音楽に絶望したってさっき言ってたじゃん。音楽に絶望して、また、音楽に戻ってきてさ、また、マジョリティーにいってるじゃん。だからもうなんかドMっぽいって言うかさ」と問いかけます。
すると、川谷さんは「でも、そこに行かないと音楽意味ない気がして…。アンダーグラウンドなものというか、自分で自分が納得するもの作って、誰も聴いてくれないようなものでもいいや、みたいにやっぱなれないっていうか。やっぱ多くの人に聴いてもらえることに憧れて音楽始めたんだしなって思って」と、音楽をやるからにはマジョリティーで勝負したいと本音を打ち明けます。
■山口「僕はなんかそこに結構絶望したんだよ」川谷との対談で明かした苦悩とは?
川谷さんの話を聞いた山口さんは、「多くのものをさ、多くの人に自分の音楽を聴いてもらうにはさ、音楽以外の力も必要にならない?」と問いかけると、川谷さんは「必要ですね。そこが俺には欠如してるんですよ、すごく」と本音を吐露。
一方で、山口さんは「僕はなんかそこに結構絶望したんだよ…。やっぱり、音楽って僕らが知ってる部分てさ、やっぱりはるか遠くに手の届かないものでもさ、なんかそれが理解出来た時にヤバイと思う感動もあったりするじゃん。じゃなくて、横並びだったり、手を伸ばせば届く距離にあるものの中でも、美しいものはいっぱいあるけどさ」とコメント。
続けて、「色んな感動の仕方があるのに、やっぱり目の前にある音楽にしか手を伸ばさない人にだけ音楽を作り続けてると、音楽じゃなくってくるという感じ。じゃあこの人たちに届けるにはもっと政治を利用しなければいけなかったりとか、キャラクター作らなければいけなかったりとか、音楽以外のことをやっていくことで、どんどん遠くにある星が見えなくなってくるというか」と苦悩を打ち明けます。
■山口&川谷の対談に反響
ここで、山口さんは「明るくなることで星が見えなくなっちゃうって言うかさ、それはなんか結構難しいなってって僕はこの歳になってね思ったし。それよりも10年後、20年後、30年後にもなんか僕らがユーミン聴くようにさ、僕らがはっぴいえんど聴くように、聴かれてる音楽作るにはどうしたらいいんだろうっていう。存在としてのさ、未来の音楽シーンに対してとかって考えたりすることある? 自分の役割としてなんかあるかなとか」と川谷さんに質問。
すると、川谷さんは首を傾げつつも「なんだろうな…。あんまり考えてないって言ったら嘘になるんですけど、こうやって試行錯誤してる間に時が経って、音楽聴いてましたって言われるようになって、で、明らかに自分の影響みたいな音楽もあったりとかして、そういうの見ると、やってて良かったなと思いますけど」とコメント。
続けて、「その音楽が良くて、ちゃんと僕の影響ってか、自分で言うのもあれですけど…。僕らがやってたようなことの影響もあって、それをちゃんと消化してる人達見ると新しいものが生まれてるなとか、思ったりするのが個人的には嬉しいんですけど」と若いミュージシャンが自分の影響を受けていると感じた瞬間に喜びを感じることを明かします。
今回の放送にはネット上で、「山口一郎くんと川谷絵音くんの話聞けるのいいねえ。音楽力強めのおふたり。個人的にはサカナクションの曲は聴くたびに新発見が出るような感覚」「山口一郎と川谷絵音の対談はほんまに面白かったな山口一郎ってやっぱ日本の音楽シーンのトップを走ってるからこその悩みみたいなもんも抱えてるんかなあって感じがした」「山口一郎と川谷絵音がブランコに乗って対談してて最高かよってなった」などのコメントが上がっています。
川谷さんの多くの人に音楽を聴いてもらいという話、そして、山口さんの「どんどん遠くにある星が見えなくなってくる」という話は興味深ったのではないでしょうか。
(文:かんだがわのぞみ)