6月4日、スタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫さんがパーソナリティを務めるラジオ「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」(TOKYO FM)が放送。影響を受けた本や宮崎駿監督について語り、注目を集めています。
(画像:時事)
■ジブリ作品はなぜ老若男女問わず心に響くのか…鍵は鈴木敏夫Pの読書歴にあり?
今日は『私の人生を決めた本』について鈴木さんが受けたインタビューの模様をお送りします❗️
鈴木さんが映画にしたかった作品とは⁉️
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— ジブリ汗まみれ (@renga_ya) June 4, 2023
鈴木さんがこれまで読んだ中で影響を受けたジャンルとして、まず児童文学が挙げられるのだそう。
子どもの頃に児童文学に出会った鈴木さんは、中学、高校、大学生になってもずっと児童文学を読み続けていたのだとか。「それどころか未だに読んでます」とも。
児童文学は「映画を産み出す原動力」と語る鈴木さん。
確かに、スタジオジブリの作品は子どもの目線をとても大切にしています。
スタジオジブリの作品の素晴らしいのは、鈴木さんが児童文学を大切にしているおかげと言えるかもしれませんね。
中学3年生の時には、カナダの作家・モンゴメリの『赤毛のアン』に出会った鈴木さん。
読み進めるうちに「こんな面白い本ないな」と思うほどハマっていったのだとか。
「未だにアンの影響って自分にあるんですよね」と鈴木さん。
「だから『赤毛のアン』て言うとドキドキするんですよ」とお茶目な一面も見せます。
『赤毛のアン』は、後に高畑勲監督によるアニメ作品が誕生。
しかし、鈴木さんは「それに対してはね、僕は自分の(『赤毛のアン』の)イメージがあったから怒りまくったんですよね、『これは違う』と」と、自分のイメージと違うことから高畑監督を怒ってしまったことを明かします。
鈴木さんがいかに『赤毛のアン』にハマっていたかが分かるエピソードですね。
■ジブリ鈴木敏夫P、宮崎駿監督の前で言ってはいけない言葉がある!?
また、今回のトークの中で鈴木さんは宮崎監督にも言及。
鈴木さんにとって宮崎監督は「いわゆる概念がない。物事を観念で考えない人」なのだそう。
どういうことかと言うと「たとえばね、普通、『犬』って言ったら『犬』ですよね。でも彼にはダメなんですよ」と鈴木さん。
『犬』とだけ言うと、宮崎監督から「一匹一匹に名前があるだろう」と返されてしまうのだとか。
つまり、抽象的な概念ではなく一つ一つの個体について話さないとならないのだそう。
鈴木さんによると、「だから、しゃべってると整理整頓した話には彼は乗ってこないんですよ」「一匹の固有の、太郎だったら太郎っていう犬に興味があるんで」と、宮崎監督と話すにはコツがいるそうです。
「いろんなワンコがいて、それを犬をまとめて『犬』と総称するっていうのは大嫌いな人なんだよ」と、宮崎監督はとにかく抽象を許さないのだと言います。
いかにも天才芸術家といった感じの宮崎監督。仕事などで一緒に話をしなければならないとなると大変そうです。
■鈴木敏夫P、宮崎駿監督への正気な思いポロリ「なんでこんな人がいるんだろう」
実際に鈴木さんも「だからこの人(宮崎監督)と付き合うときは一個一個具体的にね、当たらなきゃいけないから大変だな」と思ったそう。
「なんでこんな人がいるんだろう」と疑問だったことを正直に明かします。
もっとも、犬の話の例えを聞くと、宮崎監督が個をとても大切にしているという優しい一面も伝わってきます。
他にも、鈴木さんが影響を受けた本について語った今週の放送。鈴木さんのトークには「お話に和みました」との声も上がっています。
鈴木さんがいかに児童文学に影響を受けているかが伝わってきましたね。
また、宮崎監督の人柄が垣間見える貴重なトークとなったのではないでしょうか。
【番組情報】
鈴木敏夫のジブリ汗まみれ
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(文:二木もなか/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)