4月18日に公開されたお笑いコンビ・ダイノジのYouTubeチャンネル「ダイノジ中学校【ミュージックチャンネル】」の動画には、元JUDY AND MARY(愛称:ジュディマリ)のドラマー・五十嵐公太さんが登場。ジュディマリ結成秘話や裏話を明かし、ダイノジの二人を驚かせました。
■大谷ノブ彦、恩田快人のギャップに驚愕
今回のゲストは今年還暦を迎えた五十嵐公太さん。音楽はメタルが好みで、もともとメタル系のバンド・十二単やT.V.のドラムをしていました。
社会現象を巻き起こすほど一時代を築いたジュディマリ。五十嵐さんが毛色の違うジュディマリに加入したことについて「29歳」の時のことだったと振り返ります。
五十嵐さんは、ベースでジュディマリのリーダーだった恩田快人さんと知り合いだったそう。当時、五十嵐さんがメタル系バンドで活動する一方で、恩田さんはジュディマリ結成前JACKS′N′JOKERというバンドで活躍していました。
そのJACKS′N′JOKERは、深作欣二監督がメガホンを握った映画『いつかギラギラする日』(1992年公開)にJACKS′N′JOKERの役柄のまま出演。
ダイノジ・大谷ノブ彦さんは『いつかギラギラする日』でもJACKS′N′JOKERが出ていたことを知っていたことから「JACKS′N′JOKERの人が組んだバンドがJUDY AND MARYだったから何でこんな変わるの!?」と驚いたと語ります。JACKS'N'JOKERはヘヴィメタルでファンを魅了するバンドだったため、ストレートなロックで人を惹きつけるジュディマリとのギャップが大きかったようです。
■「エキストラも捨てたもんじゃない」YUKIがスターダムを駆け上がるきっかけが夢ありすぎ
ここで、五十嵐さんからジュディマリの結成秘話がポロリ。
『いつかギラギラする日』ではライブハウスでJACKS′N′JOKERが曲を披露する場面があり「一番前の足組んで座ってるのがYUKIです」と話す五十嵐さん。なんと『いつかギラギラする日』にエキストラでYUKIさんが出演していたと言うのです。
そこで「恩ちゃん(=恩田さん)と知り合って」と、YUKIさんと恩田さんの出会うきっかけになった映画でもあるとのこと。その共演を機に「一緒にやる?」という話になったため、五十嵐さんは「エキストラも捨てたもんじゃない」と夢のある出会いを語りました。
■「ここまで言っていいのかな」ジュディマリに加入した理由はお財布事情!?衝撃の告白
ただ、五十嵐さん自身は「(ジュディマリの)お手伝いだった」と最初の頃はサポートメンバーだったと告白。
2年後に「ちゃんと給料も出すから」と正式メンバーに加わるようオファーがあったそうですが、プログレッシブ・ロックとメタルのジャンルを歩んでいた五十嵐さんは「2回断りました」とのこと。音楽性の違いに加え「それまで2つバンド失敗してたんで、バンド絶対無理」と思っていたのが断った理由なのだとか。
さらに、内心では「バンドって売れないじゃないですか」と思っていた五十嵐さん。しかも、バリバリのアメリカンロックが好きだったため、当時売れていたBUCK-TICKやユニコーンが見た目はロックなのに、メロディがJ-POPということに馴染めなかったそう。
巷でBOØWYの音楽を耳にすると「なんでこれが売れるんだろう。ロックじゃねぇじゃん」と卑屈になっていったという五十嵐さん。シンプルなロックより、さまざまなテイストを織り込んだロックをやりたかった五十嵐さんですが「ここまで言っていいのかな」と当時ジュディマリに加入する理由となった出来事を明かします。
それは「バブルが崩壊したんです」。お財布事情が背景にあったとリアルな理由を告白します。
ドラムのプレイヤーとして存続するか否か「人生の岐路」に立ったとき「(ジュディマリの音楽は)好きじゃないんだけどな」と思いつつもジュディマリの正式メンバーになることを決意。
結果、東京ドームでコンサートを行う人気バンドになったことについて「逆に皮肉だなと思いましたよ」と喜びとは違うものを感じたそう。「自分の好きなものが評価されるわけじゃないし、でも売れる時っていうのはこういうことなんだ」と複雑な心境だったと明かします。
ジュディマリの人気は、五十嵐さんの想像をはるかに上回っていたようで「誰かがなんか操作してるみたいな。怖かったですね」と有頂天にならず、一歩引いた目で客観視していたと語りました。
■ジュディマリ結成秘話に視聴者「ありがとう」
今回の動画について、ネット上では「五十嵐公太さんとダイノジのお二人の絶妙な音楽トーク超楽しかったです。そして勉強になりました」「ジュディマリは私の青春 ありがとうございます」と、ジュディマリの裏話を喜ぶ声が上がっています。
解散した今でも、ファンからは思い出として大切にされているジュディマリ。そのメンバーだった五十嵐さんが語る言葉はどれも正直で驚いた視聴者も多かったのではないでしょうか。
YUKIさんと恩田さんの出会いもまさに一期一会で、人生なにが起こるか分からないと改めて感じられる話でしたね。
(文:霧島みつき/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)