(画像:時事)
本田真凜さんのお名前について「凜」と「凛」の違いを記事として紹介したところ、意外にも「実はよく漢字を間違えられてしまい残念な気持ちになる」という方々からいくつかメッセージをいただきました。
赤ちゃんの名付けランキング常連の「凛」ですが、実は「凜」と「凛」の違いを知らない人が周りに多くて困っているという人が多いようです。
メッセージの中には、「凛」という字を使いたかったけれども当時は「凜」しか使用できず辛い思いをしたという方や、「凜」の方の漢字があまり知られておらず、間違った漢字のまま覚えられてしまい修正するのに手間取った経験があるなど、ご自身のお名前において悩みを抱えている人がいらっしゃるようでした。
皆さん自分のお名前が大好きだからこそ、このお悩みを抱えていらっしゃるようで、「もっと多くの人に知って欲しい」と感じているようです。
たしかに、せっかくご両親が愛情を込めて付けてくださったお名前を間違われると悲しい気持ちになりますよね。
禾の方の「凜」は、平成2年(1990年)に人名用漢字に追加されましたので、現時点で33歳以上でこの漢字を使った名前の人はいないことになります。
示の方の「凛」は、それよりもっと後の平成16年(2004年)に人名用漢字に追加されましたので、現時点で19歳以上でこの漢字を使った人はいないことになります。
本田真凜さんの年齢は現在21歳ですので、「凜」が禾の方でしかあり得ないことは一目瞭然ですね。
「凛」が追加された背景には、この漢字を使いたいと強く思う親御さん等が当時いらっしゃり、長年戦ってきた歴史があるようです。
「凜」を代替案に出来てしまうことが逆に壁となり、なかなか人名用漢字に追加してもらえなかったようですが2004年にやっと追加されます。
それまでの間は、「凛」の字を使いたくても使わせてもらえない不遇の時代があり、当時の親御さん等の切なる願いが集まって人名用漢字に追加されたのですね。
ちなみにこの時に「雫」や「苺」なども追加されました。あれ?『耳をすませば』の主人公・月島雫ちゃんは映画の放映が1995年、原作は1989年連載スタートなので現実ではあり得ないお名前のようですね。
最近追加された人名用漢字には「巫」(2015年)や「渾」(2017年)があります。
どの漢字もご両親の思い入れのある大切なお名前。間違えないように気をつけていきたいですね。
皆さんは、お名前についてどんな思いがありますか?
(文:豊崎ジーン/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)