嵐・二宮和也さんが兼ねてより持論展開していた「長野くんは26歳説」通称「長野くん理論」について専門家に聞いてみました。
「長野くん理論」とは、ざっくりいうとある種の錯覚現象で、相手が歳を重ねてもその人との思い出が一番強い年齢の印象のまま止まってしまい、結果的に元V6・長野博さんはずっと「26歳」のままに見えるというもの。
「長野くん理論」を語ったラジオ放送回の記事はこちら。
https://coconutsjapan.com/etm/post-88583/88583/
(※画像はイメージです)
■すでに名前ついていた!『ピーク・エンドの法則』とは!?
――今回、お話しをうかがったのはマインドトレーナーとしてのべ7,000人以上のカウンセリングをおこなってきた株式会社コレット代表の田中よしこさん。さっそくですが、二宮和也さんの『長野くん理論』についてどう思いますか?
田中さん:シンプルにネーミングのセンスが素晴らしいと思います。ご自身が分析されているように、“〇〇していた時期×イメージ”が記憶に強く残っていて、二宮さんが個人的に印象が強く感じた時期・かかわりが密だった時期=相手の年齢=相手の実像がそのまま残るという現象をおっしゃっているとお察しします。
――二宮和也さんの『長野くん理論』、すでに現象の名前がついていたり研究が進んでいたりしたら教えてください。もしくは、同じような(似たような)理論があれば教えてください。
田中さん:似たような現象の理論は実は存在しておりまして、『ピーク・エンドの法則』が当てはまる部分があります。
――あるんですね!やっぱりニノってすごい!!
田中さん:例えば、中学校の記憶が「修学旅行が最高に楽しかった」「卒業式に好きな人から告白されて幸せだった」という印象で残っている場合、中学生時代の記憶がとても良かったという印象になり、途中で起こった細かい記憶はあまり印象に残さない脳の仕組みがあります。
――たしかに!大きな良いことがあると細かな退屈さは全く記憶にないですね。
田中さん:これは反対もあります。嫌な事のピーク・エンドだと良いことがあっても、全体的に悪い印象で脳は記憶を残します。記憶がざっくりとピークとエンドで定型化される現象を言います。
――どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?
田中さん:脳は記憶の情報で成り立っているのですが、記憶は入力された情報を受け取り、保存、必要に応じて呼び出すというステップで動きます。そこでピークエンドの応用で「長野さん」の印象が強いのが「26歳・その時の印象が〇〇」が情報として保存され、長野さんを見たら保存された「26歳」の印象が強いイメージをそのまま呼び出すという回路になっているのだと推測します。
――なるほど。そもそも保存されている情報が「26歳の長野さん」なので、その情報をいつ呼び出そうと「26歳の長野さん」なわけですね。実際の年齢との乖離は埋めるべきなのでしょうか。それともそのままでいいのでしょうか。
田中さん:ご自分の人生の中で生き辛いと感じる部分があれば、調整してあげればいいと思います。
――これは例え話なのですが、若者が年長者に対して「いつまでも子供扱いされる」と嘆くケースがよくありますが、それと同じように二宮さんが長野さんのことを孫のように感じているということはあり得ますか?
田中さん:先ほども記載しましたが、自分が記憶を保存したときの感情が紐づいていますので26歳の時に持っていた感情が孫のような感情も混じっていた場合(そんなお歳ではありませんが。汗)あり得るお話です。
――ある日突然この現象が解けてしまい、長野さんのことを急に「老けたなー」と感じてしまうようなことはありますか?また、それはいつ頃だと思いますか?
田中さん:急に現実に戻ることはあり得ます。見た目よりも長野さんの内面が変わらなければそのままだと思いますが、内面が大きく変化するとギャップの大きさで現象が解けるかもしれません。
――なるほど。二宮さんから見た「長野さん」に変化が訪れるのかどうか末長く見守りたいと思います。専門家ではない二宮さんがこの理論に気がついたことについてどう思われますか?
田中さん:気づきを言語化して現象として受け止めている感性が素晴らしいと思います。不思議だなと思ったり気になることがあっても日々の生活に流され、深く考えずにスルーしたりすることも多いと思うのですが、「もしかしてこうなのかも」と考えたり感性を大切にして過ごされているのが素晴らしいですし、大切なことなので是非続けて欲しいです。
――二宮和也さんはこれまでも数々の名言を残し、悟りキャラが定着しています。見た目の少年ぽさと相反するクレバーな部分やフラットな状態のまま高度なことをするなど言動にギャップを感じる人も数多くいると思います。いつも冷静沈着な二宮さんの頭の中はどうなっているのでしょうか?
田中さん:二宮さんはとてもフラットな視点を持っておられて、一人時間を大切にされているとお察しします。頭の中は日頃からものごとを深く分析したり、俯瞰してみる思考回路を持ち合わせておられると思います。人の感情に敏感で哲学的なお話もお好きなのではないでしょうか?
――そうそう!そんな奥行きを感じさせるところが魅力なんですよね。ますますニノのことを好きになってしまいそうです!この『長野くん理論』を世界に発表するとしたらどんな名前を付けますか?
田中さん:長野くん理論以上に良い名前が浮かびませんが印象記憶定着理論でしょうか?そのままですみません…。
――最後に無茶振りまでお付き合いいただきありがとうございました。今回お話しをうかがった株式会社コレット代表取締役・田中よしこさんは、「自分で自分を幸せにできる人を増やし、本当の自立と平等な世界を拡げる」というミッションを持ち「無意識の言語化」に力を注ぐマインドトレーナー。
心理学×脳科学を掛け合わせたオリジナルのメソッドを使いこれまで7,000人以上をカウンセリングし、企業顧問や企業研修などにも幅を広げています。韓国でも出版された書籍『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』も好評です。
株式会社コレット公式ホームページ:https://smilelabo-collet.com/