福山雅治さんがまた売れてますね。
大人気シリーズ『ガリレオ』はもちろん好きなのですが、新作映画『沈黙のパレード』をこんなに見たいと思わされるなんてプロモーション上手すぎじゃない?と感心してしまう日々です。
テレビ番組への露出はもちろんですが、もうプロモーション活動が本当にマメ!
映画館にある宣伝用の等身大パネルの設置場所までチェックする徹底ぶりです。
少しでも気になることがあれば細やかに詰めていくタイプなのでしょうか。
デビュー以来ずっと売れてるイメージはありますが、どれくらいすごい人物なのか振り返ってみました。
(画像:AFP=時事)
■1990年代から2020年代まで全ての年代でブレイク
福山さんが最初に多くの人に認知されたのはテレビドラマ『あしたがあるから』『ホームワーク』あたりだったと記憶しています。
じわじわと周りで「福山雅治」の名前を口にする人が増え、『MELODY』(「抱きし〜め〜たい〜のさ〜」がキャッチーなサビの楽曲)がテレビCMで流れる頃には、この後めちゃくちゃ人気出そうという予想をするまでもなく、気づいた時には売れていたくらい猛スピードでブレイクしました。
アイドル級のルックスでありながら、案外本格的なミュージシャンであることが『All My Loving』あたりで認知され、『IT'S ONLY LOVE』で音楽ファンの獲得にも成功。
爽やかな見た目と裏腹にラジオ番組での下ネタ連発が大反響をよび男性ファンに鋭くリーチ。
『HELLO』の頃には完全にスターになっていました。
■名ゼリフは「あんちゃん」から「実に面白い」に!
俳優業としては、90年代の大ヒットドラマ『ひとつ屋根の下』で主役ではないにも関わらず俳優としての知名度を不動のものにしたかと思われます。
90年代の福山さんの代名詞といえば「兄ちゃん(あんちゃん)」でした。
ドラマ内で兄(江口洋介さん)を呼ぶ時の福山さんのセリフで、「あんちゅあん」のようなやや甘ったるい言い回しが視聴者の耳に残り、そしてなぜかやたら真似したくなり、当時はそこかしこで「兄ちゃん」が聞こえていたくらいには社会的現象だったように思います。
まさかそれを塗り替えるほどの「実に面白い」が生まれるなんて誰が想像したでしょうか。
続編『ひとつ屋根の下2』の放送が終わったのが1997年。
この後、イケメンの新星・反町隆史さんと竹内豊さんが現れたり、音楽面ではTKブームから宇多田ヒカルを筆頭にした「本物志向」への転換期を迎えたりします。
そんななか、福山雅治さんの底力を見せつけたのが2000年リリースの『桜坂』でした。
この年のヒット曲は宇多田ヒカルさんの『Wait & See~リスク~』モーニング娘。『恋のダンスサイト』浜崎あゆみさんの『SEASONS』など。
音を重ねまくったギラギラした楽曲がひしめき合うなか、シンプルなバラードで一点突破していった『桜坂』は異彩を放っていて、疲れた心にポーンと響いたように思います。
「そういえばわたし福山好きだった」と福山熱が再浮上した女性の多かったこと。
しかも、福山さんのクヨクヨした一面を描いた歌詞も女性の心をギュッと掴んだのでした。
■結婚しても人気落ちず!2000年代、2010年代の福山雅治もイケてた
そして、2001年の『Gang★』で、今度は男性ファンをもっていきます。
90年代の福山さんもそうでしたが、女性のハートを掴んだ後にはきちんと男性ファンの獲得にも熱心なところがビジネス上手だと感じます。
男性に『Gang★』をカラオケで歌うとかっこよく見えるのでは?と思わせてしまうのでしょう。
この曲でモテるぞという淡い期待を含ませるのは天然なのか狙いなのか、いずれにしても巧妙です。
そして、ガリレオの放送が始まったのが2007年10月。
2000年代の福山雅治もちゃんとかっこいいぞという土台を作ってからの、湯川先生は見事に当たりました。
そして、2010年代の福山さんは楽曲『家族になろうよ』をリリースしたりNHK大河『龍馬伝』に出演したりと活動に貫禄を出してきた頃。
2015年には結婚を発表して世間を騒がせましたが、お相手が健康的で爽やかなイメージのある女優・吹石一恵さんだったことや出会い方もお仕事を通じてのことだったのが評価を得て「ファンが幸せになる(結婚などを経て落ち着くこと)のを待ってから幸せになったファン業のプロ」「相手がプロ彼女みたいな人じゃなくて良かった」「ちゃんと結婚できる人の方が人格的に好感が持てる」という意見に落ち着いたようでした。
この辺りも福山ブランドを落とすことなく、俳優としてもミュージシャンとしても次のステップに綺麗に進んでいったのではないでしょうか。
■モンスター級のやべぇ奴スーパースター福山雅治
そして、2022年待望の「ガリレオ」新作映画の発表。
しっかりと世の中を騒がせています。
1990年代、2000年代、2010年代、2020年代と4つの年代全てでブレイクを果たすモンスター級のやべぇ奴ということが分かりました。
しかも、シンガーソングライターとしても、俳優としても成功している稀な人物。
どちらも行ったりきたりできる利点がある一方で、どちらかが低迷するともう一方も傾いてしまう恐れも孕んでいます。
どこかで福山ブランドにガタがくれば、楽曲への評価も俳優のオファーもたちまち低迷するでしょう。
しかし、福山さんが低迷した時期というのが見当たらず、毎回きっちりブレイクしているのは見事です。
爽やかなルックスの裏に細やかな気遣いや繊細な戦略があるのかもしれません。
稀にみるスーパースターの活動に今後も目が離せません!
(文:豊崎ジーン/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)