ジブリ映画の隠された戦略に驚き!宮崎駿と高畑勲は意外な“名人”だった

投稿日:2023/06/26 15:21 更新日:

6月25日、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫さんによるラジオ「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」(TOKYO FM)が放送。ジブリ作品の意外な戦略について明かし、注目を集めています。

鈴木敏夫

(画像:時事)

■ジブリがターゲットを絞らない理由とは

今週は『鈴木敏夫とジブリ展 福岡展』のオープニングセレモニーと囲み取材の模様を放送。

囲み取材では、ある記者がファミリー層をターゲットにした場合の見どころについて質問します。

すると、鈴木さんは自分たちが映画の観客だった頃と、映画の作り手になった頃とでは状況が変わったことに言及。

鈴木さんが子どもの頃に観ていた映画は「老若男女、つまり性別も年齢も問わず皆が観て楽しい映画、これを皆作ってきたんですよね」とのこと。

しかし「僕らが大人になりかけた頃、そこが大きく変わりましてね」と鈴木さん。

「女性であったり男性であったり、合う年齢を絞る、そういうことがね、始まってたんですよ」と、ターゲットを絞った映画作りが始まったと言います。

鈴木さんは「だから僕らが映画を作り始めた時、もう一回一つのものに、老若男女を問わず皆が楽しめるもの、それを目指しました」と、あらためてターゲットを絞らず皆が楽しめる映画を作ることにしたそう。

「多分ジブリの作品はそうなってると思います」と鈴木さん。確かに、ジブリ作品はどれも子どもだけでなく大人も楽しめる作品ですよね。

また、男女問わずファンが多いのもジブリ作品の特徴と言えます。

■ジブリ映画の隠された戦略に驚き!宮崎駿と高畑勲は意外な“名人”だった

鈴木さんは「ある一人の人間の、個人の悩み、それを中心にした本とか映画っていうのも当然あると思うんですよ」と前置きした上で、「ただ、それによってお客さんを絞っちゃうんですよね」と、デメリットにも言及。

「だから僕らはね、変な話、そういうものは作らないことにしたんです」と、映画作りの上でターゲットを絞らないようにした経緯を明かします。

さらに「どうしてそういうことを決めたかっていうと、もう一つ大きな理由がありました」と続ける鈴木さん。

ジブリの宮崎駿監督、高畑勲監督の名前を出し、「2人ともね、なんて言うんだろ、お金を使う名人だったんですよね」と笑います。

「ターゲットを絞ってね、少ない人に観てもらってたんじゃあ(製作費を)回収できないんですよ」とぶっちゃけ話を明かす鈴木さん。

「こんな話するとね、えーっ! てことになるかもしれないけれど」「最初からね、僕は個人的な悩みとかそんなもの映画にしないでくれって。それは若い人にも話したし、実は年寄りたちにもそうやって話してきましたね」と、映画を作る上での心得をスタッフにも徹底させていたことを明かしました。

■鈴木Pのぶっちゃけ話に記者大喜び「すごい裏話」

「やっぱり老若男女問わず、性別問わず皆が楽しめるものでないと」と、映画作りの矜持を明かしてくれた鈴木さん。

「それが多分ね、ジブリの映画のヒットの理由なんですよ」と明言しました。

鈴木さんのぶっちゃけ話に、質問をした記者も「すごい裏話聞けてよかったです」とコメント。

記者の人も、見どころの話でまさか宮崎監督と高畑監督のビジネスセンスの話になるとは思いもよらなかったのではないでしょうか。

ジブリ作品のヒットの裏側がのぞける、貴重なトークとなりましたね。

【番組情報】
鈴木敏夫のジブリ汗まみれ
https://radiko.jp/share/?t=20230625230030&sid=FMT

(文:二木もなか/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)

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