新海誠監督「TikTokerとかYouTuberとか全員敵だって思ってます」その真意は…?

投稿日:2023/02/11 16:02 更新日:

2月11日放送の「ワルイコあつまれ」(NHK Eテレ)に、アニメーション監督の新海誠さんが出演。新海監督はライバルと思う人を明かし話題を集めました。

新海誠

(画像:時事)

■新海誠監督「TikTokerとかYouTuberとか全員敵だって思ってます」

子供たちから質疑応答にゲストが答える「子ども記者会見」のコーナーに、新海監督が登場。

ひとりの子供記者が「アニメや映画を作る人の中でライバルだと思う人はいますか?」と尋ねると、新海監督は「ワルイ質問だね…」と戸惑いの表情。

「広い意味で言うとライバルだなと思うのは、例えばTikTokerとかYouTuberとか全員敵だって思ってますね」と語ります。

この話を聞いた稲垣吾郎さんは「テレビは大丈夫ですか?」と聞くと、新海監督は「テレビも敵だと思ってます」と笑います。

「あと漫画家も結構敵だって思っていて…。みんな忙しくてエンタメっていっぱいある中で、自分の自由になる時間をいかにこっちを向いてもらうかっていう戦いなので。そんなふうに色んな作品に対してやっぱりライバル意識は持ってますね」とライバル意識を持っていることを明かしました。

■新海誠が震災を描く理由とは?

新海監督の監督最新作「すずめの戸締まり」は東日本大震災を題材にした作品。

この作品について別の子供記者が「『すずめの戸締まり』には震災の描写がありましたが、何であえて怖い思い出の震災をテーマにしたんですか?」と尋ねます。

すると、新海監督は「東日本大震災って僕ら大人にとっては本当に大きな出来事だったんですよ。今でもその衝撃がきっとみんなの胸の中にありますよね。まだ終わっていないし、震災で起きた災害はずっと続いているんです。あの時、日本中が地面が揺れたし人々の心もすごく揺れたんですよ。僕はあの時、アニメーションなんか作っていていいんだろうかって思ったのすごい覚えてます」と心境を明かします。

そして、「結局、僕自身はアニメを作ることしかできないからそれが唯一上手く出来る事だから…。自分なりの震災への向き合い方アニメーションを作る中で震災のことを考えようと思って」と、作品を通して震災のことを描くことを決意したそう。

「『君の名は。』っていう映画は彗星が落ちてきて町が滅ぶ。それは震災のことを考えながら実は作っていたんですよね。『天気の子』でも東京が雨に沈んでしまう。それもやっぱり災害のことを考えながら作ったし、今回の『すずめの戸締まり』のこともその震災のことを考えながら作りました」と、震災ことが常に作品の内容に反映されていたことを明かします。

「できれば僕の映画を見てくれる震災を知らない人達に震災が今でも繋がってるんだっていうことを知って欲しいなっていう気持ちはありました。それで『すずめの戸締まり』で震災のことをあつかいました」と語りました。

今回の放送にはネット上で「新海誠さんの子供記者会見すごい良かったなぁ」「土曜の朝から一人で熱くなってしまった。自分が新海監督や作品になんでこんなに惹かれているのかがわかった気がした」「新海誠監督は優しい語り口でアニメへの愛と伝えたい思いを受け取れた良き記者会見だった」などのコメントが上がっています。

新海監督がTikToker、YouTuber、漫画家などエンターテインメントに携わる人全般にライバル意識を持っているという話が興味深かったですね。また、震災をテーマにする理由も丁寧に解説してくれたのが素晴らしかったです。

(文:かんだがわのぞみ/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)

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