5月9日放送の「SWITCHインタビュー 達人達」(NHK Eテレ)では、俳優の斎藤工さんと発酵デザイナーの小倉ヒラクさんが出演。斎藤さんが主演を務める映画『シン・ウルトラマン』と"発酵"の共通点を明かし話題を集めました。
(画像:時事通信フォト)
■斎藤工『シン・ウルトラマン』と"発酵"の共通点を明かす!
【9日夜10:50】 #SWITCHインタビュー 達人達
「斎藤工×小倉ヒラク EP2」俳優、モデル、そして映画監督とマルチに活躍する #斎藤工 の原点に、「#発酵デザイナー」#小倉ヒラク が迫る。映画人・斎藤工が目指す、制作現場に求める理想の「発酵」とは?
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— NHKドキュメンタリー (@nhk_docudocu) May 8, 2022
『シン・ウルトラマン』と発酵の共通点について、斎藤工さんは「僕の解釈なんですけど、ただただヒーローを描いているものというよりは、このウルトラマンっていう立ち位置っていうものが非常に心当たりがあるなと…。人間的なものと地球規模なものとどうしても人間優先で僕らは考えているけれど」と話を切り出します。
続けて、斎藤さんは「『本当にそれでいいんだろうか』っていう事と微生物を僕もヒラクさんの文献を含めて調べてて思うんですけど、何か乳酸菌とかも人間に対してすごくポジティブじゃないですか。 環境を整えてくれて朽ちていったり、すごく擬人化したらこの中で起こってる事ってすごくドラマチックで」とコメント。
また、斎藤さんは「こんな僕のためにこんな僕のためにそんな身をささげていい状況を作ってくれる。大げさに言うと生きろって言ってくれている。何かただただそこに微生物として存在しているっていうよりは人間を後押ししようと…。その人がどんな人間だろうとその人を良くしようとしてくれる働き」と発酵をつかさどる微生物の働きにも言及します。
さらに、斎藤さんは「コロナ前に生まれたものなんですけど、この当たり前の優しさみたいなものに僕らは世の中が 一度止まったというか今までの速度じゃなくなった時にこの優しさに気付く『シン・ウルトラマン』と微生物ヒラクさんの書籍っていうものの概念が僕の中ではすごくぐっと一致してくるっていう感覚がありました」と持論を展開しました。
■斎藤工、映画業界の古い体質を語る
日本の映画業界について、斎藤さんは「今、映像業界に起きている…起きているというか起きていたダークサイドとは言わないですけど、でも何か明るみになっているいろんな出来事を見ていると確実に発酵とは呼べない状態があって」と切り込みます。
続けて、斎藤さんは「それをどこか見て見ぬふりをしてきた僕らの世代も含めてっていうものがどう発酵に変えていくっていう事を具体的にしていかないと、間に合わないという事はより思いますね」と業界の古い体質に危機感を抱いていると語りました。
さらに、斎藤さんは「映画の現場だったり映画が作られるプロセスがオールドスタイルの負の遺産を引き継いでいるっていう実態がある事をどう受け止め周りの状態をちゃんとそこに聞く耳を持つ事、眼差しを持つっていう…。それは第三者も含めてそういった発酵というか、具体的能動的に改善していくかっていう事が今本当に問われている。その間にいる時代なのかなと思うんですね」と業界の体質の改善を訴えます。
また、斎藤さんは「何かそこで個人的にヒラクさんの提唱されていた発酵学っていう発酵の観点微生物の観点で見るとおのずと僕は…。正解、不正解は分からないけど、絶対に不正解ではない未来がそこにある気がしていて」と発酵から学ぶべき事があると主張しました。
■斎藤工×小倉ヒラクの対談に反響
今回の放送について、ネット上では「腸内の環境を良くする発酵の菌とウルトラマンの共通点を聞いてシン・ウルトラマンが更に楽しみになった」「途中までとんでもない対話になっている…!?と思ったけれど、この先の世界に、映画界に光を見る良い話でした」「斎藤工さんの『発酵と腐敗』の捉え方すごく素敵私もこの社会で周りの人達と旨みを醸していける存在に成れたらいいな」などのコメントが上がっています。
「発酵と腐敗」を例えにして業界の古い体質を良い方向に改善していきたいと語った斎藤さん。その強い想いを感じ取った人は多かったようですね。
(文:かんだがわのぞみ/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)