2月21日、古舘伊知郎さんのYouTubeチャンネル「古舘伊知郎チャンネル」では、女子フィギュアスケートにおけるドーピング問題などについて解説する動画を公開。「日本では中継されなかった衝撃的シーン」について言及する場面もありました。
(画像:時事通信フォト)
■弱冠15歳・ワリエワ選手の敗北に涙
まず、北京五輪でドーピング問題が浮上したロシアのカミラ・ワリエワ選手について「ショートプログラムでは本当に色んなプレッシャーがかかって大変だったと思うけど、異次元スタートしましたよね。別世界で舞っている感じがしました。そしてフリーでもし、ちゃんとした演技をすれば事実上トップだろうと私は見ていましたが、失敗の連続だった。色んな意見があるとは思いますが、この15歳の少女に対して、僕は涙が出るほど可哀想だったんですよ」と語る古舘伊知郎さん。
「ところが演技が終わってから、あの悪名高きエテリ・トゥトベリーゼというコーチがいますよね?私は『金髪ナイアガラの滝』と呼んでますけどね。トゥトベリーゼコーチが演技後のワリエワに近寄っていった瞬間、ワリエワが『これでみんな、表彰台に上がれるよね』とボソッと言ったと報道されていますよね」とコメントします。
「(自身が入賞を逃したゆえの)皮肉とも取れるけども、もしかしたら、どうせ表彰台に行けないし、勝ったら勝ったでむなしく辛い思いをするだけだから、他の選手を立てる意味でも自分はわざと失敗しようと思った可能性があるんじゃないか」と自身の見解を語っていました。
■女子フィギュアの「日本では中継されなかった衝撃的シーン」とは…?古舘伊知郎によるドーピング問題への見解が明快すぎる!
さらに古舘さんは、今回のドーピング疑惑について考えるべき2つ目のポイントとして、トゥトベリーゼコーチとワリエワ選手の関係についても言及しました。
古舘さんは、「IOCのバッハ会長がトゥトベリーゼコーチに対して『15歳の少女に対して何をやってるんだ』ということで永久追放も視野に入れるという演説をぶち上げていますよ」とIOC側の姿勢を確認した上で「私はね、コーチだけを悪者にして終わらせてほしくない。全体的なドーピング問題の見直しをしなきゃいけないと思っているんです」と改めて問題提起をしていました。
さらに、ここで「意図的に切られたのかは分かりませんが、日本では中継されていない衝撃的なシーンがあったんですよ」として「銀メダルを取ったアレクサンドラ・トルソワ選手の演技後にトゥトベリーゼコーチが近寄ると、トルソワが『分かってるのよ、私は。私は分かってるのよ!』と激昂するとともに、表彰台へと促すコーチに対して身をよじるようにそれをかわすという、衝撃的な様子が映っているんです」と明かしました。
古舘さんは、この映像から「(表彰台を逃した)ワリエワ選手にしても、トルソワ選手が銀メダルに終わったことにしても(トゥトベリーゼコーチをはじめとする)大人が仕組んだことでしょ?なんなのあんた達?っていう思いが、トルソワ選手の中にあったんじゃないか」と推測しているそうです。
■IOCの対応を問題視する古舘的考察に、「分かりやすい!」と絶賛の声多数
こうした背景のもと「何がアスリートファーストですか。政治ファースト、ビジネスファーストになっている。IOCがドーピング問題に包括的にメスを入れて全体を整えていかなきゃいけないのに、IOCのバッハ会長はトゥトベリーゼコーチを悪者にして終わりにするっていうのが、私はいただけない。トゥトベリーゼコーチも悪いし、あのコーチのチームは悪いですよ」と熱弁する古舘さん。
さらに、一部では高度な技の習得のために、思春期を迎える前の少女にホルモン分泌抑制の薬を飲ませてまで金メダルを量産していると言われる女子フィギュアスケート界のゆゆしき問題についても厳しく言及していました。
これに対しネット上では「古舘さんのドーピング問題、一番分かりやすかったです!疑問点が次々と解明していきました」「マスコミの一方的な見解じゃなく、分かりやすい解説をしてくださってありがとうございます!」「このチャンネル、めちゃくちゃ良い!古舘さんの声でニュースの解説と見解を聞けるのがすごく助かります」などの声が多数上がっていました。
北京オリンピックに感動する一方、こうした問題に悶々としていた人も多かったようです。古舘さんによる理路整然とした考察がそんな人の助けになったのではないでしょうか。
【番組情報】
古舘伊知郎チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=z1yg2p91Ejk
(文:くる美/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)