松本人志のコントが日本の笑いを変えたワケ…「名前がついていない感情」を描いた『古賀』をかもめんたる・岩崎う大が考察

投稿日:2021/09/19 15:16 更新日:

9月18日、お笑いコンビ・かもめんたるの岩崎う大さんのYouTubeチャンネル「う大脳(かもめんたる・岩崎う大)」では、ダウンタウンの松本人志さんのコント集『HITOSI MATUMOTO VISUALBUM』について深堀りする動画を公開。岩崎さんの深い考察が話題を集めています。

松本人志

(画像:時事)

■かもめんたる・岩崎う大「松本さんの考えることを全て知りたい」

今回、岩崎さんが深堀りし、解説するのは、ダウンタウンの松本さんが企画・構成・出演した映像コント作品集『HITOSI MATUMOTO VISUALBUM"完成"(以下:ヴィジュアルバム)』(1998~99年)。

当時からダウンタウンが大好きで「松本さんの考えることを全て知りたい」と思っていたという岩崎さん。まず、『ヴィジュアルバム』に収録されている「古賀」というコントについて紹介します。

「古賀」は、スカイダイビングに出かけた男4人を描いたコント。スカイダイビングを終えた後、板尾創路さん演じる古賀だけがいなくなってしまいます。

心配になった他の3人が古賀の家に行ってみると、すでに古賀は家に帰っていたというストーリー。他の3人とは対照的な古賀という存在が際立っている作品だそう。

■松本人志のコントが日本の笑いを変えたワケ…「名前がついていない感情」を描いた『古賀』をかもめんたる・岩崎う大が考察

「ダウンタウンさんが日本の笑いを変えたと思う」という岩崎さん。「笑いは全部"あるある"で"共感"っていうところだと思うんですよ」と言います。

そして、「古賀」を筆頭に「みんなが共感できる、名前がついていない感情みたいな、そういうの」を面白く描いた松本さんのコントが「すごい新しくて」とのこと。

また、松本さんのお笑いが当時から「シュール」と呼ばれていたことにも言及。「シュール」とは「現実を超えた、ぶっとんでいる」という意味ですが、岩崎さんにとって松本さんのコントは「むしろめちゃくちゃ現実的な話」だそう。

「現実的って本当は面白くないはずなのに、現実的を突き詰めていったところにこそ、人間の活動っていうかそういうのがあって。それがみんな共感できて」「なんでこんなに現実のことを描いてるのに面白いんだろう」と、松本さんの作る笑いを解釈します。

ダウンタウンの笑いは「当時の若者がみんなこう、殴られた(感覚)」だったとか。

■ダウンタウンのコントはディズニーに近い?「プログラミングされた人間の…」

『ヴィジュアルバム』の中でも、当時の岩崎さんが見て難しかったコントが「むん」。幼稚園児と先生と岩男が繰り広げるコントで、独特な展開により見ている人によって解釈が大きく分かれるのだとか。

しかし、何年後かに見た際「ゲームの可笑しさ」や「ゲームのまどろっこしさ」を表現しているのだと気づき「めちゃくちゃ面白かった」とのこと。

「もしかしたらディズニーとかに近い」と言い、ゲームのキャラクター同士が出演するアニメ映画『シュガー・ラッシュ』(2012年)を例に「プログラミングされた人間のもの哀しさ」が魅力だと語りました。

■岩崎のダウンタウン論に視聴者「考察面白いなぁ」

『ヴィジュアルバム』は全編を通して「切なさがある」という岩崎さん。

他にも、いくつかのコントについて考察しながら「(笑いを作るときは)必然的になんかこう、もの哀しいモノになっていく」と語りました。

岩崎さんのダウンタウン論に対し、ネット上では「伝説だからなあ。当時小学生だけど笑えた。20年経って最近見たけど笑えた」「考察面白いなぁ」「当たり前だけど当時そんな深く考えながら見てなかったなぁー」との声が上がっています。

岩崎さんの解説を聞いた上で、あらためて『ヴィジュアルバム』を観てみたくなったり、観返したくなったりした視聴者も多いのではないでしょうか。

【番組情報】
う大脳(かもめんたる・岩崎う大)
https://www.youtube.com/watch?v=UAZ3Etmhrw8
(文:二木もなか/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)

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