8月28日放送の「SWITCHインタビュー 達人達」(NHK Eテレ)では、 映画『シン・ウルトラマン』で監督を務める樋口真嗣さんと、イラストレーターのみうらじゅんさんが登場。対談の中で樋口さんが『シン・ウルトラマン』にカラータイマーがない理由を明かし話題を集めました。
(画像:AFP=時事)
■監督・樋口真嗣『シン・ウルトラマン』にカラータイマーがない理由を明かす!
#シン・ウルトラマン 樋口真嗣監督「自分の中でいちばん自分を重ね合わせることができたのが怪獣だった気がするんですよ」
みうらじゅん「やっぱり怪獣になりたいと」香ばしい怪獣トークが。
【こんや10時】#Eテレ #SWITCHインタビュー達人達#みうらじゅん × #樋口真嗣
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『ウルトラマン』シリーズのカラータイマーといえば、地球上にいられる3分間を知らせるお馴染みの装置。しかし、樋口さんが監督を務める映画『シン・ウルトラマン』では、従来胸に付いていたカラータイマーが付いていません。
そのことについて、みうらさんから「ちょっともうすぐ気になったんですけどカラータイマーがないじゃないですか?時間無制限?」と映画の核心をつく質問が。
すると、樋口さんは「いや、というわけではないですけど…。カラータイマーなしなんです。今回は」とネタバレにならないように語ります。
続けて、樋口さんは「俺が聞いた話ですけどやっぱ 特撮ってお金がかかるじゃないですか。なるべく特撮の長さを短くしたい、だからそういう何か『3分で終わるようなのを作れ』っつって」と当時の制作裏話を明かしました。
そんな条件があったことについて「電球 付けてたんですよ。あれここ(胸)に…。だからデザインされた成田亨さんとかは『あんなもん付けやがって』ってずっともうお亡くなりになるまで言い続けてたんですよね」という樋口さん。
そのことを踏まえて、樋口さんは「だから彼が描くウルトラマンの絵って必ず付いてないんですよ」と成田さんのオリジナルデザインを踏襲したウルトラマンのデザインになっていることを明かしました。
■樋口真嗣『シン・ウルトラマン』のこだわりとは?
ここで、みうらさんが「ここをこだわったっていうのだけはちょっと(教えて)」と作品でこだわった部分を尋ねると、樋口さんは「当時の人たちが本当金城(哲夫)さんという脚本家の方だったり、円谷一さんっていう監督だったり…。あの当時 いろんな方々が関わって誰も見たことないものを作ったと思うんですよね」とコメント。
続けて、樋口さんは「その人たちがやっぱテレビだし予算もあるし、毎週30分必ず作んなきゃいけないっていう条件の中であれだけのものを… 妥協をした上であれだけのものを作ってるとしたら…。その辺のリミッター外したらどんなものになってたんだろうなっていうのを想像しながら作って」と今回の映画で大事にしていることを明かします。
さらに「本当何か迷ったら天を仰いで『どうしたかったのかな』みたいな」と回想していたという樋口さん。自分ならどうするかではなく、金城さんや円谷さんならどうするのかを意識して制作にあたっているようです。
また、樋口さんは「今だから喋っていいのはネロンガとガボラ」と作品に登場する怪獣についても言及しました。
■樋口真嗣の裏話に反響
今回の放送に対して、ネット上では「シン・ウルトラマンは成田亨さんのデザインに基づいた、カラータイマーの無い、まさに真のウルトラマンを作ろうとしているのか」「いやぁ、早く観たいねぇシン・ウルトラマン。カラータイマーはないけど時間制限はあるみたいなことをサラッと言ってたな」「シン・ウルトラマン観たい〜。楽しみ〜。カラータイマーない〜」などのコメントが上がっています。
『シン・ウルトラマン』では、成田さんのオリジナルデザインを尊重してカラータイマーがないデザインになっていると知って、興味深く感じた人が多かったようです。
また、時間制限に関する質問に対して「いや、というわけではないですけど」と意味深なコメントを残した樋口さん。その言葉の真意が気になった人もいたのではないでしょうか。
(文:かんだがわのぞみ/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)