サンド富澤「クソ!何でだよ!って言いながらでもいいので、前を向いて負けないで」長文で想い綴る

投稿日:2024/01/10 9:54 更新日:

1月5日から6日にかけて、お笑いコンビ・サンドウィッチマン伊達みきおさんと富澤たけしさんがそれぞれブログを更新。

サンドウィッチマン二人の呼びかけによる義援金で購入されたトイレトレーラーが能登半島地震の被災地である石川県輪島市に到着したことを明らかにしました。

富澤たけし

(画像:時事)

■「東北魂トイレトレーラー」が気仙沼市から能登半島へ

サンドウィッチマンの2人が立ち上げた「東北魂義援金」で購入し宮城県気仙沼市に寄贈した移動型トイレ「東北魂トイレトレーラー」。

伊達さんは、能登半島地震の被災地に「持っていってもらえませんか? 移動できませんか?」と気仙沼市に問い合わせていたことを自身のラジオで語っていました。

すでに気仙沼市からは「気仙沼としても考えてました」と快諾のコメントがきていたそうで、その後被災地に到着したことが報じられました。

伊達さんは自身のブログで「東北魂トイレトレーラー☆」と題し、出発の様子の写真とともに想いを綴りました。

「避難所で一番大変なのがトイレ。
食料やお水などの救援物資は次第に届きますが、トイレが全く足りない状況になります。
この東北魂トイレトレーラーには、車椅子用トイレも1つあります。
更に、大量のトイレットペーパーと防災備蓄ゼリーも大量に積み込んであります。
宮城県気仙沼市の職員さんが4人で既に向かっております。

遅くなりましたが、是非使って頂きたく思います。
今回初めて、被災地での活用になります。
頑張って活躍を祈ります。被災された方々の為になりますように」

全ての人が安心して使えるトイレの仕様となっており、宮城県気仙沼市のこの「トイレトレーラー」は、今回初めて被災地で活用されるということです。

■サンド伊達「今でもあの光景は忘れてません」恩返しの想い綴る

さらに、東日本大震災のときに経験した忘れられない光景と、「恩返し」についても想いを綴ります。

「地元・仙台市からは『あの時の恩返しが少しでも出来ます様に』と、
既に重機や水道局の給水車等が12台被災地に入っているようです。
このように、全国の自治体や市町村から沢山の精鋭部隊が復旧復興の為に北陸へ向かっています。

被災地で、他県ナンバーの消防車や救急車、重機や自衛隊の方々を見て、
実際に我々も凄く心強かったし『絶望感』から『大丈夫かも知れない』って思いました。

東日本大震災の翌日、3月12日の明け方。
東京消防庁の消防車が何台も連なり、宮城県気仙沼市に入ってくれたのを見た時は本当に嬉しくて頼もしかった。

今でもあの光景は忘れてません。」

そして、被災者に向けて

「少し落ち着きましたら、震災を経験し乗り越えた東北の観光地のホテルやお店の方へ聞いてみてください。必ず、この先にやるべき事や気持ちの持ち方を教えてくれると思います」
「石川県能登半島は勿論、富山も新潟も素晴らしい観光地です。少しずつ、顔を上げて前を向いて行きましょう」

と、寄り添いながら激励のコメントを添えています。

■サンド富澤「今は絶望感でいっぱいだと思いますが…」

富澤さんも自身のブログで「到着」と題し、トイレトレーラーの到着を公開。

「石川県輪島市の鳳至小学校避難所に到着したようです。」

到着の様子と状況を詳しく伝えています。

「香川県から自衛隊の皆さんも来てくれていますね!

水道チームが持参した水道タンクヘの給水は,自衛隊の給水ルーティーンに組み込んでもらえたそうで良かったです。」

また、今回初めての稼働ということで課題があることも明かし、他県の状況も伝えました。

「使い方を教えたりルールを決めてからの使用になるし、初めての稼働なので不都合もあるかと思いますが、トラブル無く使用できることを祈っております。

千葉や京都、愛媛、新潟など、他県でもトイレトレーラーを所持しているところは被災地に向かい、活躍しているようです。」

さらに、長年東北の復興を応援してきたサンドウィッチマンならではの具体的な気持ちの立て直し方も添えます。

「寒さに余震も続き、避難生活はプライベートが無く、ストレスも溜まって揉め事も増えるので、出来る時はたまに楽しいことやくだらないことを考えてイライラを逃して下さい。

子供には好きな歌を聴かせたり、外で動いたりしてあげて下さい。

今は絶望感でいっぱいだと思いますが、そんな時はちょっとだけ東北のことを考えてみて下さい。

震災で全てを無くしても、コロナで打撃を受けても、『ったく、やってらんねーよな』って言いながら前に進んできた人が沢山います。

だから、上手く言えないけど、多分、きっと大丈夫ですから。

『クソ!何でだよ!』って言いながらでもいいので、前を向いて負けないでいてもらえたら。」

今回のサンドウィッチマンの対応について、ネット上では「個人でボランティアは遠慮してと言われてる中でお手本のような人助け」「こういう支援の形もあるんだな」などの声が上がり、二人の対応から学びを得たという人もいるようです。

■補足情報

被災地のトイレ問題は、深刻なもので衛生面だけでなく「エコノミークラス症候群」の危険性もあることが伝えられています。

地震の影響で断水と停電が続き、水洗トイレが使えなくなるとトイレが不衛生な状態になりやすく、この状況が続けば接触感染のリスクが高まると言われています。

また、トイレがないことで水分摂取を控えてしまい、脱水症になってしまったり、エコノミークラス症候群などを引き起こしてしまったりするリスクが高まります。

福岡市が掲載している「気を付けよう①エコノミークラス症候群」によると、熊本地震の際、エコノミークラス症候群で搬送された患者のうち、約8割が女性だったとのこと。女性の方が水分を控えてしまうケースが多いようです。

被災者にとって大きなストレスになるだけでなく、命の危険性に発展するトイレ問題が背景にあり、「トイレトレーラー」寄贈は発起されたようです。

被災者のために何かしたいけれど何をすれば良いか分からないといった人へ、石川県の公式Xアカウントは情報を発信しています。

まずは以下の3点をしっかり捉えておかなければなりません。

・能登方面への不要不急の移動は控えること
・義援物資は持ち込む前に必ず連絡をすること
・個人からの義援物資は、受け付けていないこと

また、サンド富澤さんも「今何かできることを考える人、遠方で何もできない人も多いと思います。ならば募金もいいですし、まず自分やご家族の防災、備えから始めて下さい」と呼びかけていた通り、個々の「備え」についても考えるきっかけになった人は多いのではないでしょうか。

農林水産省の情報によると、「大規模災害時、避難所などへの支援が本格化するのは、3日後くらいと考えておきましょう」とのこと。

震災時の備えとして「1週間程度は、電気、ガス、水道といったライフラインが停止する可能性があるため、まず、1週間分の水とカセットコンロ等の熱源を確保すると良いでしょう」と呼びかけています。

家庭内備蓄として食料や水・カセットコンロに加え、簡易トイレも備えた方が良いようです。

(文・霧島みつき/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)

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