12月19日放送の「Mr.Childrenスペシャル」(NHK総合)では、Mr.Childrenの桜井和寿さんが最新アルバム「SOUNDTRACKS」のタイトルに込めた思いを語り話題を集めました。
■桜井和寿が最新アルバムのタイトルに込めた思いとは?
【Mr.Children スペシャル】
最新アルバムのスタジオパフォーマンス。
お届けするのは…「Birthday」
「others」
「Brand new planet」
「Documentary film」インタビューは、桑子真帆アナウンサーです。
19(土)夜10:50[総合]https://t.co/39GE3OG62n
— NHK広報局 (@NHK_PR) December 18, 2020
Mr.Childrenは前作から2年2ヶ月ぶりとなる20枚目のオリジナルアルバム「SOUNDTRACKS」を12月2日にリリースしました。
このアルバムについて、ボーカルの桜井和寿さんは「聴いてくれる人の人生に寄り添ったり、背中を押したり出来るような…。そういうリスナー主人公の映画のサウンドトラックスを作りたいなと思っていたので」とタイトルに込めた思いを明かします。
また、ギタリストの田原健一さんは「僕らのモットーでもあったし、そういうのを素直にタイトルにポンと付けれたってことはすごい幸せだなと思いましたね」とコメント。
■桜井和寿が激白、根底にあるのは『名もなき詩』のあの一節「そういうことをずっとやってきてる」
続けて、インタビュアーの桑子真帆アナウンサーが「曲の作り方、アルバムの作り方もそうかもしれないんですけど、30年近く活動を続けられてきて、何か変化っていうのはあるんですか。それとも、ずっと変わらないものなのか」と質問します。
すると、桜井さんは「どんどんリスナーの人、あとライブ会場に足を運んでくれるファンの人達との絆というか、繋がりみたいなものをすごく感じるようになって…。そっから、自分のエゴの入れるさじ加減がどんどん少なくなって」と曲作りにおける変化を明かしました。
一方で、桜井さんは「だからといって、僕の思いがないって言ったらそうでもないし。だから、根底にあるのは…。『名もなき詩』っていう歌の最後の一節に『僕だってそうなんだ』っていう言葉があるんだけど」と名曲「名もなき詩」の歌詞の一節を例に出します。
そのことを踏まえて、桜井さんは「多分あれをずっとMr.Childrenはやってるんじゃないかって気もしますね。『みんなもそうだよね』『みんなも大変だよね』『俺も』っていう、そういうことをずっとやってきてる気はします」と変わらず大事にしていることを力説しました。
■「Mr.Childrenスペシャル」に反響
アルバム収録曲の中でも思い入れの強い1曲「Documentary film」について、桜井さんは「当たり前にあった日常を切実に慈しむというか、そういう歌だと思うんですけど」とコメント。
続けて、桜井さんは「ふとした所から仏像がすごい好きになっちゃって、仏像見に行くのがお寺とか見にいくじゃないですか、そうすると自分の生きることとか、死ぬことみたいなものとなんか常に向き合っているような感じがして…。いずれ俺もそっち側に行くなっていう感覚が実感出来るようになってきたんですよね」と仏像への興味から生まれた死生観の変化を明かします。
また、桜井さんは趣味のサッカーをする中で体力の衰えを感じる瞬間があるそうで、そうしたこともあって「歳を取ることとか、終わりが来るっていうことをすごくリアルに感じてる所はあると思います。だからこそ、目の前にあった当たり前をすごく大事にしたい、感じたいっていうような、そういう気持ちですかね」と曲に込めたメッセージを解説しました。
今回の放送について、ネット上では「NHK Mr.Childrenスペシャル見た。素晴らしいの一言」「最高の時間だった…」「Mr.ChildrenのNHKスペシャルを見た後に再度アルバムを聞き返して、最初に聞いた時に感じた言葉にすることは難しいイメージの正体はこれかぁ。となった。その『正体不明の何か』をひもといてくれたような内容だった」などのコメントが上がっています。
曲作りについて変化してきている部分と変わらない部分を率直な言葉で語った桜井さん。その姿が印象的で、Mr.Childrenが導く音の世界にじっくり浸りたくなったファンもいたのではないでしょうか。
(文:かんだがわのぞみ)