12月15日放送の「ボクらの時代」(フジテレビ系)に、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんと中村児太郎さん、EXILEのATSUSHIさんが出演。玉三郎さんは芸の道を極めたからこそ辿り着いた境地について語り話題を集めました。
(画像:時事通信フォト)
坂東玉三郎×中村児太郎×ATSUHIが登場!
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— フジテレビュー!! (@fujitvview) December 13, 2019
この日は、歌舞伎と音楽のジャンルは違いますが、それぞれの分野でトップに立つ3人が共演。
EXILEのATSUSHIさんはライブでピアノ弾き語りをする時、弾き間違えをしてしまった経験を語り、その時は「ごめん」と観客に謝ってからやり直したとのこと。
自身の失敗を語ったタイミングで、ATSUSHIさんは台詞とストーリーが決まっている歌舞伎では「ごめんはできないわけじゃないですか?」と、台詞が飛んだ時はどうするのかを質問。
すると、中村児太郎さんは先輩の坂東玉三郎さんから「ミスはしょうがないから次に行け」と言われていることを明かします。また、児太郎さんによると、玉三郎さんからはミスをしたとしても、その後のリカバリーをどうするかが大切だと教えられているとのこと。
ちなみに、歌舞伎の舞台で"見得を切る"時に台詞が飛んだり、演奏中に手は動いているのに頭が真っ白になって自分が何をやっているのかわからなくなったりするなど、1日1回は何かしらのミスが起こるとのこと。
演奏中に頭が真っ白になったという児太郎さんのエピソードにはATSUSHIさんも「わかる〜」と共感していました。
坂東玉三郎『魂的なレベルでは後退しない』深い言葉、その境地に至るまで…
人間国宝に認定されている玉三郎さんは常にトップを走ってきましたが、45歳の時に「休んでください。何もしないで何十日間か休むということを勉強しなさい」と言われたことがあったそうで、その際、約2ヶ月間は何もしないで過ごしたとのこと。
その結果、玉三郎さんは「休めるようになった」と休暇を取って心身をリフレッシュすることを受け入れるようになったことを明かします。
また、休んだことで物事をより広い視野で見られるようになったという玉三郎さんは、「前進し続けないと後退すると思ってるでしょ?しないです。自分の目指したい魂は後退しないと思う。肉体的なものや技術的なものは練習しなかったら後退するけど、魂的なレベルでは後退しないように思う」と、人間の向上心は衰えることはないと深い言葉を残しました。
ネットでは、放送を見た人から「『肉体は衰えても魂は後退しない』坂東玉三郎さんの言葉がめちゃくちゃ深い」「肉体は衰えても魂は後退しない歌舞伎役者が発した言葉は一言一言が美しい」「坂東玉三郎『前進しなければ後退すると思っているでしょ?筋肉は衰えるかもしれないけど魂は後退しないの』"休み方"を知らなかった玉三郎が70日の休みを経て、たどりついた境地がすごい」「素敵 なんだか励まされます」などのコメントが上がっています。
玉三郎さんの言葉の一つ一つは、哲学的な示唆に富んでいたため、感銘を受けた方も多いのではないでしょうか。
(文:かんだがわのぞみ)