8月8日放送の「SWITCHインタビュー 達人達」(NHK Eテレ)では、宝塚歌劇団雪組トップスターの望海風斗さんと、プロスケーターの浅田真央さんの対談が実現。浅田さんがソチ五輪の演技について語り、話題を集めました。
(画像:時事)
■「真央ちゃん、頑張れ!」浅田、ソチ五輪の裏側語る…伝説の始まりは観客の一言
浅田さんは、自身2度目となった2014年ソチオリンピックで、ミスが響いてショートプログラムで16位と出遅れました。
しかし、その22時間後に行われたフリースケーティングでの演技が感動を呼び、伝説に。
今回、浅田さんは望海風斗さんと一緒に、その時の演技を鑑賞。
演技に入る直前の状態について、この時を振り返り、浅田さんは「もうこの時はちょっと、今ぼ~っと立ってるんですけど、もうやるしかないって思ってましたね」とコメント。
続けて、浅田さんは「最後に男の人(観客)が言うんですけど、『真央ちゃん、頑張れ!』って言った時に、私一人じゃないんだって思えたんですね。みんな一緒に戦ってるんだって思えた時に、すと~んって入りましたね」と、ファンの声援が後押ししてくれたことを明かします。
また、望海さんから「こういう『ワ~!」』とかっていうのは聞こえてる?」と、ジャンプが決まるたびに上がる歓声は聞こえているのかと質問。
すると、浅田さんは「聞こえます。降りるたびに『ワ~! ワ~!』っていうのが聞こえると、どんどんその気持ちがすとん、すとんって入っていくので、何かどんどんパズルがすぽっ、すぽっ、ぽって全部埋まってくような感覚でしたね。でも、この緊張はもう…私、生まれ変わってもしたくないです」と、プレッシャーがすごかったと本音を吐露しました。
■浅田にとってのオリンピック「夢をくれる場所でもあるんですけど、残酷な場所でもあります」
改めて、ソチオリンピックのフリースケーティングの演技を鑑賞した浅田さんに、望海さんは「オリンピックってどんな場所なんですか?」と質問。
すると、浅田さんは「オリンピックはですね、あの… 私にとってのオリンピックはもう… 何ていえばいいんですかね、まあ特別な場所ではあります。もちろん、夢をくれる場所でもあるんですけど、残酷な場所でもあります」とコメント。
続けて、浅田さんは「自分が子どもの時からずっと『オリンピックで金メダル』って目指してきて、何かそれが本当にこの…ショートプログラム、フリープログラムで数分で終わってしまうって、本当に本当にすごく悲しいなっていう思いが、やっぱオリンピックはありましたね」と、オリンピックの厳しさを語ります。
しかし最後には、「残酷な場所ではありますけど、でも夢もくれましたし、色々くれたものは大きかったので、オリンピックにも感謝はしています」と、子どもの頃から目標にしてきたオリンピックへの思いを明かしました。
今回の放送にはネット上で、「ソチのフリー、何度見ても涙が止まらない浅田真央さん本当にすごいなぁ。夢もくれる残酷な場所というその若さでどれほどのプレッシャーを抱えたんだろうな」「真央ちゃんガンバレ!の掛け声でストンと来たなんて…。究極に自分に厳しい真央ちゃん、真っ直ぐに頑張り続けてる2人の対談、素敵すぎる!!!」「やっぱりソチのフリー見るたびに泣くし、真央ちゃん見るといつも、浅田真央として生きるってどんな気持ちなんだろうと考えてしまう」などのコメントが上がっています。
浅田さんの解説付きでソチ五輪の演技を観られて、とても貴重な機会となったのではないでしょうか。また、オリンピックについて「夢をくれる場所でもあるんですけど残酷な場所で」と話す所も印象的でした。
(文:かんだがわのぞみ)