4月25日放送の「ボクらの時代」(フジテレビ系)では、シンガーソングライターのあいみょんさん、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、俳優の吉岡秀隆さんが出演。あいみょんさんが昨年ヒットした「裸の心」の制作秘話を明かし話題を集めました。
(画像:時事)
■吉岡秀隆があいみょんの天才っぷりに驚愕
本日7:00- 放送「ボクらの時代」に、吉岡秀隆さん、あいみょんさん、鈴木さんが出演します。二時間半を越えても語りきれなかった濃密な映画・テレビ・音楽談義を、ぜひ。 pic.twitter.com/AwG9m9HPPX
— スタジオジブリ STUDIO GHIBLI (@JP_GHIBLI) April 24, 2021
今回の番組では、曲作りの話題に。吉岡秀隆さんが「例えばオーディエンスの人に向けて作る曲とこう分けたりするの?これはこの人とか」と尋ねると、あいみょんさんは「いやまったく。私、結構これを言うと冷たい言い方かもしれないですけど、誰かのために曲を作ることないので」とコメント。
続けて、あいみょんさんは「これを聴いて救われて欲しいとかはなくて、世の中に出た時に結果的に誰かの背中を押したりだったり、恋愛を助けたりするっていう形が取れていればいいなっていう結構めっちゃラフに(考えている)」と曲作りのこだわりを語ります。
また、吉岡さんは「じゃあ生みの苦しみみたいなとかはないんだ?」と問いかけると、あいみょんさんは「まだ来てないですけどそのうち来るかもしれないですよね。きっと」と回答。
さらに、鈴木敏夫さんから「何か楽しんでる感じ」と言われたあいみょんさんは「だからすごい10代の頃、めっちゃ作りました曲。もう400曲くらい」と明かします。これに吉岡さんは「天才じゃない!」と驚きを隠しきれません。
■【秘話】『裸の心』誕生の発端はあいみょんの"反骨精神"だった!?ジブリ鈴木敏夫「もののけ(姫)もそうなの」
吉岡さんから「天才」とお墨付きをもらったあいみょんさん。昨年は「裸の心」をリリースし、ヒットを飛ばしました。
この曲について、あいみょんさんは「近年バラードが売れないっていうのをスタッフさんに言われたんですよ。最近ってCDは売れないじゃないですか」と話を切り出します。
続けて、あいみょんさんは「バラードってイントロからAメロが始まるまでが長かったりだとか歌詞が頭に入ってくるまでに時間がかかるんですよ。ゆっくり歌うので、最近のサブスクっていう聴かれ方だとそれは難しい、間に合わないっていうのか。頭からドカーン!頭から歌詞!頭からインパクトのある音!」と音楽の定額制サービス・サブスクリプションが定着している時代だからこそ、聴き手から求められているものを語りました。
それでも、あいみょんさんは「そういう音楽が好まれる聴かれやすくなるって聞いて、私はやれる気がするって思って。結果的にドラマの主題歌になったっていうのも大きいんですけど、たくさん聴いていただける曲になったのでもうガッツポーズでした」と、あえてバラードで勝負した「裸の心」制作秘話を明かします。
ここで、鈴木さんも「『もののけ(姫)』もそうなの。時代劇はねもう当たらないから企画を変えてもらおうってね、僕のいないとこで内緒で話し合いがあったらしいの」と「もののけ姫」でも同じような話があったことを告白しました。
■吉岡秀隆「ちょっと順番が違う」持論を展開し、あいみょん「それめっちゃ思います」
ここで、吉岡さんは「何か不思議なことになってるよね。何か視聴者のためとか聴く人のために作るっていうのがちょっと順番が違うっていうか。アーティストがいて初めて作品が出来て、それを聴く、それを見るっていうのがずいぶんこうずうずうしくなって。聴く側とか見る側の…」と持論を展開します。
この話を聞いたあいみょんさんも「あっちの都合に合わせなきゃいけないのかとは…」と相槌を打ちました。
さらに、吉岡さんは「それは何かね違うだろうって思うんだよね。順番がまったく違う…。本当にそれで出来上がったのをすごい批判されてもさ、何か別にそいつの感受性が足りないだけで」とコメント。
すると、「それめっちゃ思います」と吉岡さんの意見に曲の作り手として共感するあいみょんさん。
吉岡さんは「作品のせいにするなよってすごい思う。何度でも聴いてみたら、絶対にこう引っ掛かる何かがあったりとか、自分がまだそこに行き着いてないんだって思うのがこう聴く側の謙虚さだったりするのに」と熱く訴えました。
今回の放送について、ネット上では「『サブスクじゃバラードはヒットしない』ってスタッフに言われて裸の心つくるあいみょん好きだわー」「バラードは売れない、今の時代にマッチしないと言われたけど、はね返したあいみょん」「あいみょんの『バラードは昨今のサブスクという聴き方だと売れない、と言われた』ということを受けての吉岡秀隆さん。ほんとごもっとも」などのコメントが上がっています。
スタッフにバラードは売れないと言われても「私はやれる気がするって思って」と反骨精神からあえてバラードの曲で勝負したあいみょんさん。結果的にヒットさせていて、改めて感心した人が多かったようです。
(文:かんだがわのぞみ)