毎週土曜日の夜10時から放送されているラジオ番組『堂本剛とFashion&Music Book』。
7月1日の放送では、堂本剛さんの「音」に対する考え方や「表現」へのこだわり、さらにはソロプロジェクトのENDRECHERIがどのようにスタートしたのかが語られました。
(画像:時事通信フォト)
■堂本剛、「音」の楽しみ方にはブレないこだわりがあった!?
リスナーから、「楽器を弾いて音を楽しむ」ことを今年下半期のチャレンジとしている、というメッセージが届きます。
このリスナーは、子供の頃から長年ピアノやギターなどの音楽理論を習っていく中で、「好きなように弾かせてもらうことができない」という悩みに苛まれるようになったんだとか。
いつしか音楽が楽しめなくなっていく中で、堂本さんの楽曲制作やセッションの様子を見て、「もう1度私も音を楽しみたい」と思ったそう。
それと同時に、小学生の頃のピアノ発表会で、友人の母が自分の演奏に「涙が出た」と伝えられた出来事を思い出し、「このままじゃ勿体無い」という考えのもと、気軽に楽器に触れながら楽しんでいこうと決意を固めたそうです。
このエピソードを聞いた堂本さんは「音楽理論が悪いとは思わないし、もちろん大切なことですから」と前置きした後、「やっぱり、ジャンルによってつくり方とか理論といったものが全然違くて」と切り出します。
ここから話は具体的な方向へ向かい、「昔の色んな音源を遡ると、『このコードにはこの音は当たっちゃってて濁っちゃうから、チョイスするべきではない』という考えの人もいるし。『別にええやん。かっこいいから』って考えの人もいる」と説明した後、堂本さんは「音を楽しむということにおいて、どっちもあって良いことだと思うんですよね。どっちかがダメじゃないんですよ」と主張。
突発性難聴に苦しめられた過去の自身を振り返りつつ、「僕は体患ってから、友達と喋りながら、笑いながら、こうかなああかなとか、このベースラインカッコいいからそれ入れようかなとか、こんな感じで音をつくっています」と伝えました。
■堂本剛「自分じゃなくても誰かができるんじゃないか」KinKi KidsとENDRECHERIの音楽の“違い”語る
堂本さんの「音」に対する楽しみ方の主張はまだまだ続き、「僕も音楽を最初始めた頃っていうのは、小節が決まっていて、何をやるかも決まっていて、ということは練習をするっていうことですけど、その練習した成果を発表するっていう感じが、なんかこう、嫌いじゃなかったけど、どこか物足りない」と感じていたことを告白します。
「もしかしたらこれは自分じゃなくても誰かができるんじゃないだろうかみたいな。そういう若気の至りで」と当時の自身の考えを振り返りつつ、「それで、『ENDRECHERI』という状況になっていったんですよね」とソロプロジェクトに着手したきっかけを明かした堂本さん。
自身の素直な感情に向き合った後、堂本さんは「ミュージシャンの人たちも譜面通りに、何か『こう弾かなきゃいけない』っていうのがストレスなんじゃないかなとか。もうちょっと自分がやりたかった音楽とかやりたいことをステージで発表して、それで人が感動してくれる。そんな環境づくりをしてあげられたらなとか」とやりたいことを具体的に並べていったそうです。
「でもやっぱり、生でお客さんの反応を見ながら、色々つくっていくわけですから。その人が、ステージを作っている者同士で『これが良いんじゃない?』と思う者をアウトプットすることはしたいなと思ったんですよね。それで最初ENDLICHERI☆ENDLICHERIというものをはじめていったんですね」と語りました。
■「こんなエンターテインメント日本で見られへん」堂本剛、素直な感情に従って「やりたいこと」を実現させる喜びを主張!
こうして現在のENDRECHERIに繋がる活動をスタートさせていった堂本さんは「衣装もそうだし、構成もそうだし、ステージングもそうだし、やりたい放題」と明かしますが、同時に「でも別に、やりたい放題がダメってことじゃなくない?」という自身の考えを伝えます。
「さっきの、譜面通りに強さから長さまで的確に表現するっていう、クラシックってものもあるし。ヒップホップのように自分の胸の内をどんどんグルーブにしていって、構築して、カッコ良く音をつくっていくとか」と各ジャンルの音楽に触れた堂本さんは「色んな音楽があるように、ステージの上でもそれでええやんって僕は思っちゃったっていうだけなんですけどね」と告白。
「みんなやりたい放題やってるな、こんなエンターテインメント日本で見られへんよなって、結果なっていくわけですから。その興奮にみんなで立ち会いたいなと、僕は常に思ってステージングをしていますね」と自身の活動のこだわりに触れると、「だからいつも無茶なことを言ったりもしているんですけど、それを叶えてくださる人たちもいるんで、少しづつですがそのような時間を提供できているんじゃないかと思ったりします」と話しました。
また、このような素直な感情に従って「やりたいこと」を叶えてきた自身の経験を踏まえ、「みなさん是非、自分の心に正直に、素直に生きる『今』っていうのをね、喜びを変えてほしいなと思います」と呼びかけています。
ネット上では、「確かに.ENDRECHERI.はその人だからこそ、の音だもんね」と納得する意見や「オーディエンスによっても変わるしその日その時しかない音を聴けるのがライブの醍醐味。ケリーのライブに行きたいなぁ」といった声、さらには「ちょっとケリーにパワーもらった。ありがとう!」と日常への活力をチャージしたリスナーも見られました。
堂本さんの「音」に対する赤裸々な想い、こだわり、そして本当にやりたいことを突き詰めていった結果がENDRECHERIとしての活動であることを感じられる時間でしたね。
これからも堂本さんには自分が「やりたい」と思える方法で表現をしていってほしい、そんな風に感じたリスナーの方も少なくないのではないでしょうか。
【番組情報】
堂本 剛 とFashion & Music Book
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(文:横浜あゆむ/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)