私生活での問題行動が報道され様々な活動を辞退している香川照之さん。10月スタートのドラマ『アトムの童(こ)』(TBS系)の出演も降板することとなり、代役はオダギリジョーさんに決まったそうです。
(画像:AFP=時事)
■なぜこんなに不気味?抑制された香川照之の演技は必見!
香川照之さんとオダギリジョーさんという名前の羅列でまず思い出すのは西川美和監督の映画『ゆれる』。
このお二人が共演した『ゆれる』という映画のしょんぼり香川照之さんの表情を思い出してしまい、さっそくSNSで検索してみたところ、やはり同じように感じている人々がちらほら。
この映画はポスターもよく出来ていて、香川照之さん、見事にしょぼーんなのです。
(画像:映画『ゆれる』公式サイトのスクリーンショット)
お二人は対照的な兄弟を演じていて、香川照之さんは割と不幸な立ち回り、オダギリジョーさんは女性にもモテてる悪い男といったところでしょうか。
配役が絶妙で、冴えない非モテ男を香川照之さんに演らせるあたりが上手いなぁと思うわけです。
香川照之さん自身の滲み出るエネルギーと意識の高さを抑圧して、わざわざ無気力なしょんぼり表情を作らせるとなぜこんなに不気味なのでしょう。
そして、オダギリジョーさんはデビュー当初こそワイルドさやミステリアスな雰囲気を売りにしていたものの、最近では家庭を大切にする真面目な男性という印象。
それだけ身体つきが良くて甘いマスクに低い声なのに、遊び人でもなければ、名前が全カタカナというちょっと奇抜な看板を背負っている割にアクの強さを売りにすることもなく、意外にも自然体な演技派俳優に落ち着いています。
でも、「ゆれる」のオダギリジョーさんは違う。
いきなり革ジャンだし。
セクシーでズルくて、モテて…。
こういうオダギリジョーさんを観たかったんだよなぁと気付かされます。
「あぁこの人はズルいなぁ、女にモテて」と、悪い男に出会ってしまいハマらないように気をつける時のあのドキドキハラハラ感。
女性からすると身の危険を感じるヤバい男を見事に演じています。
ざっくりいうとモテ男=オダギリさん、非モテ=香川さんのコントラストをヒリヒリするような描写の連続で見せていくのですが、この悲痛なしょぼーん香川さんがどうなるかは是非映画を見て確かめてみてください。
見事な怪演です。
■代役オダギリジョーにネットでも「ゆれるじゃん」の声
実際、ネットでもこの映画の香川照之さんの演技に感銘を受けた人々から今回の自粛は「もったいない」という声も多く、「ゆれる観たくなった」「やらかした香川照之をオダギリジョーがフォローするってゆれるじゃん」「香川照之の代役オダギリジョーってゆれるじゃねぇか」「香川照之の真骨頂」などの声が上がっていました。
映画「ゆれる」は、他に新井浩文さんとピエール瀧さんが出演しており、なかなか個性のぶつかり合いがすごいです。
地上波の放送はないかと予想されますので、動画配信やDVDなどで楽しんでみてくださいね。
(文:豊崎ジーン/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)