JR西日本の赤字路線問題、公共事業民営化の矛盾点をロザン宇治原が指摘「赤字部分も一緒くたに民営化していいのか」

投稿日:2022/05/06 10:10 更新日:

5月5日、お笑いコンビ・ロザンのYouTubeチャンネル「ロザンの楽屋」では、JR西日本の赤字問題について議論する動画を公開。ロザンの問題提起に視聴者からもさまざまな意見が上がっています。

JR西日本

(画像:時事)

■JR西日本の赤字路線問題、ロザン菅「ディベートの材料としたら抜群やな」

冒頭で菅広文さんは「これ結構もうディベートの材料としたら抜群やなと思って今回ちょっと提示させていただいたんですけど」と言い、JR西日本が赤字の路線を公表したことに言及。

そして「JR西日本側も『これから100%全部私たちが負担することはちょっと考えられない』みたいなことはおっしゃってて」「結局、廃線になるかもって言われたとこからしたら、困るわけやん」「電車を、公共のものととらえるのか、いわゆる一企業としてとらえるのかって2つの側面があると思うんですよね」と、赤字の路線についてどのような対応策をとるべきか疑問を提示しました。

さらに、菅さんは「一企業としてとらえた時に、赤字の所を全部なくしていこうっていうのはあながち間違ってはないやん」と、JR西日本を民間企業として捉えて考えます。

もっとも「ただ、公共施設っていうかもう皆のものなんですよっていう考え方でしたら、別に赤字黒字関係なく皆が使えるようにしといたほうがいいんじゃないかっていう考え方があるわけやんか」と、JR西日本の公共性の側面から見た考え方も紹介。

そして、相方の宇治原史規さんに「これどう思います?」と疑問を投げかけます。

■公共事業民営化の矛盾点をロザン宇治原が指摘「赤字部分も一緒くたに民営化していいのか」

宇治原さんは「(JR西日本の赤字路線には)国鉄時代に出来たものもあると思うんです」「それ(国鉄時代に出来た路線)をなくすかどうかっていうのは結局、民営化する時のやり方として議論しないといけない」と、公共事業の民営化の観点から考える必要があるとコメント。

「完全に公共のものとして作られたものの赤字部分も一緒くたに民営化していいのか」との問題があるという宇治原さん。

前提として「民営化というのは、黒字化するためっていうかさ、民営化したら民間の知識なり力なりが入って利益が上がっていくんじゃないかっていうことなんで、民営化するということは赤字のものも引っ付けて民営化しないと意味がない」と、民営化することの意味をまず考慮する必要があると言います。

そして「ここって微妙というか矛盾してるというかさ、難しい話やねんな」と矛盾点を指摘。

宇治原さんは「赤字の部分があるから民営化するわけ」と民営化の前提を踏まえた上で「(赤字が続けば)やっていけないから切っていくというのは企業の考え方としては合ってるという話であって、ここめっちゃ難しい話」と、公共事業の民営化の際に生じる矛盾点の扱いに苦慮します。

■「値上げも許容します」視聴者からもさまざまな声

その後も、赤字路線に国がお金を出すべきかどうか、全体の運賃を値上げすべきかどうか、署名活動は意味がないなどの側面から議論したロザンの2人。

今回の動画に対し、ネット上では「電車がないと生活が厳しいです。同じような境遇の方たちのことを思うと値上げも許容します」「行政は人が集まるように企業や人に働きかけるなどの努力を今以上にやる必要があるんだろうなと思います」「廃線にならないためには運賃を全体的に上げるのはやむなしかもしれませんね」との声が上がっています。

ロザンの問題提起のおかげで、JR西日本の赤字について考えるきっかけが出来た視聴者も多いのではないでしょうか。

【番組情報】
ロザンの楽屋
https://www.youtube.com/watch?v=ACaOmAMiWcE
(文:二木もなか/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)

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