毎週土曜日の夜10時から放送されているラジオ番組『堂本剛とFashion & Music Book』。
9月2日の放送では、ラジオを通して等身大の優しい言葉を投げかけている堂本さんにとって、ラジオがどのような意味を持つのかを明かしました。
(画像:時事通信フォト)
■堂本剛“自分軸”だけでは進まない時間に振り回された過去
番組には最愛の家族など大切な方を亡くしたという複数名のリスナーからメッセージが届きます。
堂本さんは「こうして大切な人とお別れをしなければならない。これもまた人生ですし。そして、自分の中に秘めたる自分、本当の自分、素直な自分、それを築くこと、挑戦すること、それもまた人生だし」と話し始めます。
「自分のタイミングで、自分の事情で色んな時間が進んでるんだったら、まぁ心を壊すこともなく、体を壊すこともなく、僕は生きてきたのかもしれない。もしくはそれは変わらなかったのかもしれない」と自身の体験を振り返りつつ話を進めていきます。
「『悔いに残る』っていう言葉があるけれども、選択をできていないから立証はできない。そうだったかもしれない、そうじゃなかったかもしれないということをずっと言わなきゃいけない。それが1番しんどいですよね」と、最愛の家族の最期を前に下した自身の選択がどうだったのかを反芻するリスナーに寄り添います。
そして、自身の話に戻しながら「これが自分にとって1番優しい選択をできているのであればね、色々直面する辛い時間も楽しいものに変えれたり、乗り越えたりできるよなとか、色々思いながらね、未だに僕も過ごしますけれども」と話した堂本さん、
「でも、そこで立ち止まっててはそれもまた勿体無いし。人生、時間っていうのはどんどん過ぎていくからね。一緒にそうやって色々傷ついたこととか思い出すけれども、やっぱりそこは自分の力っていうのかな、自分の愛の力を信じて前に進んでいく。諦めないことを諦めない、それを必死に頑張るしかない」と心の整え方に触れます。
「でも、頑張っているとまた疲れてくる。その時にみなさんのこういうメッセージが自分の力になって、癒されて、少し休憩しているような感じっていうのかな。もたれかかっているような感じ。そんな風な気持ちにもなっていきます。そしてまた青空を見上げて、星空を見上げて、そして大切な人たちを思って、ライブとかやってね、みんなと会って、繋がって、循環していって」とリスナーへ感謝の気持ちを述べました。
■ラジオ番組を持つ意味を明かした堂本剛、リスナーに感謝「それが僕の何よりもの救い」
堂本さんの言葉はまだまだ続き、「僕もこのラジオを通して色んな話をさせてもらってますけれども、別に特別強い、優しい人間でもないです。自分の中にある強さ、優しさ、愛、それこそ痛みもあれば怒りもあるし、誰とも同じで、そういったものをコントロールしながら生きていくだけなんです」と本音を明かします。
「だから、僕もこのラジオを通して、ただ自分として話をしているだけなんです。でも、こうやってみんなが『助けてもらってる』とか『ありがとう』とか言ってくれるわけでしょ。ということは、誰もが自分のままで生きることでたくさんの人を助けることができるんじゃないかなって思ってしまう」と自身の考えを明かした後、「そういう現実がみなさんのおかげで、僕には実感として、現実としてある」と想いに言及した堂本さん。
「なんかそれがすごく、僕の何よりもの救いっていうか。こういう人たちがいてくれるから、自分でいていいんだなっていつも思えるんで」と、ラジオを通して自分自身もポジティブなメッセージを貰っていると話しました。
「みなさんがこうしてメッセージを送ってくれていることで、僕は相談に乗るような立場になっているかもしれないけど」と前置きしつつ、「ものすごく僕も救われているし。また、このメッセージを通して色んな人たちが救われている。自分の話をすることで色んな人たちが救われる。これは何か愛の形の1つだと思いますね」と語っています。
■堂本剛「僕の苦しみとか傷とかそ…」明かした当時の心境
また、堂本さんは「改めて思うのは、いつも常に思っていることやし、自分が誕生日をお祝いしてもらっている時とかもそうなんだけど、この瞬間にも涙を流している人や辛い思いをしている人もいるだろうなってことです」と、自分にとっての幸せな時間が別の場所では悲しい時間になってしまっていることもあると語ります。
「自分が幸せであればあるほどそういう風に思ってしまう。でもそういうのって、自分が逆の立場の時にも思ってたからやろなって思うんですよ」と続けた後、「自分が本当に苦しくて傷ついている時に、誰かが笑ってんねんやろなって。『僕の苦しみとか傷とかそういうものに気づいてくれてない人が笑ってんねんやろな』とか」と過去を振り返った堂本さん。
「なんかそんな風にね、愛に拗ねている時間もあったなと思うんですよ」と認めると「だからこそ、なんか自分が幸せだなと体感、実感している時ほど、自分もそう思ってしまうんだろうなって。あの時の、あの頃の自分と繋がってそういう風に思うのかなって思ったりしますよね」と率直な心境を明かしました。
「みなさんも色々悩んでる人も多いし、でもそれは人間やから。悩んで当たり前やし、特別なことでもないから」とリスナーへ言葉をかけると「悩んで悩んで、傷ついて傷ついて、でもそればっかりじゃなくて笑ったり喜びに満ち溢れてる、そんな場所にも自ら歩いて行って欲しいなと思います」と自分の心に向き合いながら、無理をせずに適材適所な場所に身を置いて欲しいと投げかけます。
最後には「このラジオを聴いてもらったりしながら、まあ僕もそうですけど、一緒に力強く未来へ歩いていくことを諦めずに、まあたまにしょうもない話もして、適当に戦う時も必要ですからね。とにかくざっくばらんにね、みなさんと愛の循環をディスカッションしながら、これからもラジオを楽しみたいなと思いました」と話し、「そんな風に今日もたくさん思わせていただきました。このラジオの大きさを改めて、毎回毎回思ってます。本当にありがとうございます」と改めてリスナーへ感謝の想いを伝えました。
ネット上では「このラジオから流れてくる優しい言葉と時間に心が救われる」といった声が続出したほか、「義母へ明後日また来るからねーの言葉が最期になってしまったの思い出した…」と自身の体験と照らし合わせて堂本さんの言葉を噛み締めたリスナー、他にも「お耳の事はどうしても『あの時…』と思ってしまうよね。それでも挑戦をし続ける剛さんは本当すごいよ」と過去の体験を踏まえて前に進み続ける堂本さんへのリスペクトのメッセージも見られています。
ラジオを通して救われているのはリスナーだけでなく、自分も同じだと明かした堂本さんの、飾らない素直な心の声が聞こえてくるよな放送でした。
何かに立ち止まった時こそ「自分」を見つめ直し、そんな「自分」を愛する、大切にするための選択をできるようにしようと思わせてもらえましたね。
【番組情報】
堂本 剛 とFashion & Music Book
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(文:かんだがわのぞみ/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)