5月8日放送のNHK連続テレビ小説「なつぞら」の劇中でディズニー映画「ファンタジア」の映像が流れ、ネットが盛り上がるなかトレンド入りした角野卓三さんも話題になりました。
なつと天陽が「ファンタジア」で映画デート
8日に放送された広瀬すずさん主演のNHK連続テレビ小説「なつぞら」第33話では、主人公・奥原なつ(広瀬すず)と山田天陽(吉沢亮)2人の映画デートの様子が放送されました。
柴田照男(清原翔)からもらったチケットを手に、帯広の映画館を訪れたなつと天陽が見た作品は、ディズニー映画の金字塔「ファンタジア」。なつは、音楽の演奏に合わせて幻想的な映像が映し出される「ファンタジア」の世界に引き込まれます。アニメーション制作会社で働く仲努(井浦新)が放った「アニメーションは動きが命なんだよ、画に命を吹き込む事なんだよ」という言葉が彼女の胸の内にこだまします。
ミッキーマウスは登場せず?
東京に出てアニメーターを目指すなつの姿を描く「なつぞら」ですが、「ファンタジア」を見てアニメの世界に魅力されるなつの姿は、今後の展開を示唆する印象的なシーンに仕上がっています。この「ファンタジア」で一番有名なミッキーマウスが登場する「魔法使いの弟子」のシーンは、大人の事情からか、「なつぞら」の劇中内で映像は流れず、ネットでは「さすがにそれは無理だった?」「ミッキーは出なかったね」など事情を察する声もあがっていました。しかし、「ファンタジア」の映像が朝ドラで放送された事は注目を集めたようです。
なつの人生を変える大杉社長のメッセージとは?
今回の放送ではもう1つ重要な場面が登場します。なつが「ファンタジア」を見終わった後、東洋映画社長の大杉満(角野卓造)が映し出され、日本初となるカラー長編アニメ映画を製作している事を報告します。
この大杉のモデルこそ、東映動画の社長で日本初の長編アニメ「白蛇伝(1958年)」を送り出した東映の大川博社長。なつのモデルが、「白蛇伝」に動画スタッフとして参加した奥山玲子さんという事もあり、とても重要なシーンとなっています。
実際の「白蛇伝」でも、「日本で初めての総天然色長編漫画映画が我が東映の手によって」と語る予告編があり、「なつぞら」の角野さんのシーンはパロディになっています。オリジナルと見比べるとなかなか面白かったりします。「白蛇伝」は名優・森繁久彌さんが男性キャラクターの声を務めた事でも有名な作品ですね。
「ファンタジア」&角野卓造に反響
ネットでは、放送を見た人からは、「今日のなつぞら、角野卓造のアナザー大川博よかった」「白蛇伝のニュース映像は本物使ったのかな」「ファンタジアはともかく、あのわずかな出演でトレンド入りする角野卓造さん」「なつ、ファンタジアよりも角野卓造に感動してない?」などの声があがっていました。今後のストーリーに重要な影響を与えるシーンが描かれたので、今回の放送はとても見所が多かったようです。(文:かんだがわのぞみ)