「マツコの知らない世界」の2時間SPが1月8日に放送。その中の「失恋ソングの世界」では、昭和から平成にかけての"失恋ソング"の名曲が紹介されました。その中の1つ、米津玄師さんの「Lemon」について、ファンから"失恋ソング"とは違うのではないか?という指摘が相次ぎ話題を集めています。
HY・仲宗根泉がナビゲートする「失恋ソング」の世界
「失恋ソングの世界」のナビゲーターを務めるのは、失恋ソングの女王ことHYのボーカル仲宗根泉さん。2012年に5歳年下の男性と結婚、子供も産んで幸せをつかんだ仲宗根さんですが、過去には中学1年生の時に失恋、その時の心の傷を癒やしてくれたのが岡本真夜の「Alone」だったことをカミングアウト。"失恋ソング"の歌詞と自分の実体験を重ね合わせて、思いっきり泣いて心を浄化してくれる"失恋ソング"の効能について熱弁をふるいます。番組ではマツコさんも過去の失恋エピソードを語りました。2000年から2001年の年越しに当時の付き合っていた人と別れる別れないの話になり、外に出てようやくつかまったタクシーに乗り込んだマツコさん。そこで、恋人とのことを思い出し涙が出たそうです。気をつかったドライバーさんが、「たかだか年越えただけでこんなに大騒ぎしてバカみたいですよね」と優しく語りかけてくれたとのこと。そうしたこともあり、中島みゆきさんの「タクシードライバー」がもともと好きだったのでさらに好きになったそうです。
米津玄師の「Lemon」は"失恋ソング"ではない?
lemonを失恋ソングにいれるの?失恋なの?
— よ (@3O0hCkl8pSoOsBQ) 2019年1月8日
米津玄師のLemonは失恋ソングじゃないよね?ってマツコの知らない世界見て思った
— 野良猫 (@noraneko375) 2019年1月8日
失恋ソングの歴史として
沢山 様々な曲を上げていた中で
米津玄師の lemonが
表の中に入っていたんだけど、
lemonは失恋ソングじゃなくて
大切な人を死として亡くした
レクイエム的な曲なんじゃかいかと。。失恋ソングとは違うような。#マツコの知らない世界— まな (@yurukuodayakani) 2019年1月8日
番組では"失恋ソング"の名曲をフリップを使って一覧形式で紹介しましたが、その中の1つに米津玄師さんの「Lemon」が入っていました。けれども、放送を見た人からは「lemonは失恋ソングじゃなくて大切な人を死として亡くしたレクイエム的な曲なんじゃかいかと」など、「Lemon」は"失恋ソング"ではないという指摘が相次ぎます。「Lemon」は、石原さとみさん主演のドラマ「アンナチュラル」の主題歌で、「紅白歌合戦」で米津さんが歌ったことでも話題になった楽曲。
米津玄師が語る「Lemon」制作秘話とは?
— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) 2018年12月26日
米津玄師
Lemonリリース記念、特別ラジオはじめました。【RADIO】████████と、Lemon。 https://t.co/JduZaPtgQm @YouTubeより
— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) 2018年3月14日
「Lemon」については、米津さん本人がYouTubeで公開している特別ネット番組「米津玄師 ████████と、Lemon。」の中で制作意図を語っています。米津さんは、「傷ついた人たちを優しく包み込むような曲」を意識して「Lemon」を制作したとのこと。また、制作中に祖父を亡くなったこともあり、そのことが曲作りに影響を与えたともコメントしています。そうして、完成した「Lemon」ですが、米津さんは最初「あなたが死んで悲しいです。という自分の気持ちをただひたすら吐露するだけの4分間になってしまった」と感じたそうです。けれども、ドラマを見てスタッフがこれしかないタイミングで「Lemon」を流してくれたことで、ドラマにはこの曲しかないと実感できるようになったそうで、スタッフに感謝の言葉を語っています。
レモンの花言葉とは?
「Lemon」は、米津さんが語るように大切な人の死を悼むレクイエム的な意味合いの大きい曲です。レモンには「誠実な愛」という花言葉があり、他にも「欠陥品」という意味を持つ場合もあります。特に、レモンの花言葉が「アンナチュラル」の中で意味を持つのは、劇中で登場する主要キャラの中堂系(井浦新)。中堂は過去に恋人を殺害された悲しい過去を持ちます。中堂は犯人を殺害することも考えるなど、恋人の死はドラマの中で暗い影をさします。不自然死究明研究所= 通称UDIラボという架空の研究機関というドラマの舞台やストーリーと合わせると、より「Lemon」という曲の歌詞をより深く楽しめたりします。「Lemon」が"失恋ソング"と言われると、違和感を感じる人が多いようですが、曲の解釈は受け取った人の自由ですので、そのような解釈の仕方もあるのかと感じる放送でした。(文:かんだがわのぞみ)