2000年を代表するスペンサー・ジョンソン博士の大ベストセラー『チーズはどこへ消えた?』(日本語版・扶桑社、本国発売1999年)。
発売以降18年におよび版を重ね、いまでは全世界で2800万部、日本国内だけでも累計400万部を突破する、驚異のロングセラーとなっています。
最近では、MLBロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平選手が、日本ハムファイターズ時代に愛読書としてテレビ番組内で紹介したことで、大きな話題になりました。
その待望の続編『Out of the Maze:An A-Mazing Way to Get Unstuck』が、アメリカ本国でペンギン社より2018年11月13日に初版10万部で発売となり、大きな反響を呼んでいます。
2017年に逝去したスペンサー・ジョンソン博士の遺作となる同書は、『チーズはどこへ消えた?』で語られなかった、「その後」の物語を描いたものです。
前作『チーズはどこへ消えた?』は、シンプルな寓話のスタイルをとりながら、人生を変える方法についての深い真実を提供する物語でした。
迷路に住むヘムとホーというネズミサイズの小人が、ある日、大好きなチーズが突然消えるという予期せぬ変化に直面します。物語の中で、ホーは新しいチーズを探して、その変化にうまく対処する方法を学びました。しかし、ヘムは今いるところ――住んでいる迷路にとどまることを選択しました。
『Out of the Maze』では、迷路にとどまったヘムがそのあとどうしたのか、迷路のなかで何に気づき、チーズが消えるという事態にどのように対処していったのかが描かれます。
すなわち同作は寓話の形を借りながら、変化に即応できず尻込みしてしまう人、あるいは、今まで築き上げてきたやり方を変えることにどうしても抵抗を感じてしまう人が、否応なく迫る新たな環境下でどう考えるべきか、状況に対応してゆくにはどうしたらいいか、を考察したものとなっているのです。
すべての年齢層とバックグラウンドを持つ人々のために書かれた究極の「人生寓話」。
読むだけなら1時間もかからないくらいの短い物語ですが、同書が与える洞察は、生涯役立つ読者にとって価値あるものとなっています。
同書はアメリカ以外の24か国でもすでに発売が決定しており、2019年春、扶桑社より日本語版の刊行も予定されています。