いま、日本中の注目を集めているカップルといえば、新庄浩太郎(竜星涼さん)とチョッキー(オーム・タナパックさん)。最近では、2人そろってTGCのランウェイに登場するなど、ドラマを飛び越えた共演も話題になっています。
そんな二人ですが、チョッキーが新庄を愛していることは、すでに本人の口から明かされている一方で、新庄は「ストレートです」と発言。普通に考えれば、チョッキーの一方通行ということになります。
そんな中、編集部に「新庄も実はチョッキーのことが好きなのでは?」「まんざらでもなさそうだぞ。ハッピーエンドありえる」という考察が寄せられました。あらためて2人の関係を振り返ると、確かに気になるところがあります。

(画像:時事通信フォト)
※以下、第18話までのネタバレを含みます。
■チョッキーの片思い?それとも両思い?
第13話でチョッキーは、「一緒にテントの講習を受けたときからずっと好きだったの。愛しているのよ!」と告白。二人が過去にテントのモニター講習で出会っていたことも明かされました。
講習がいつ、どこで行われたのかは明らかになっていませんが、チョッキーがかなり以前から新庄に思いを寄せていたことは確かです。
つまり二人は、新庄が日本から逃亡した後に急接近したわけではありません。テントの講習を共に受けた時代から続く、かなり長い関係だったことになります。しかもチョッキーは、その頃からずっと新庄を好きだったと明言しています。
ここで気になるのは、新庄がその好意に本当に気づいていなかったのかという点です。
チョッキーは現在の様子を見ても、新庄への感情を隠すタイプではありません。「シンチャーン!」と全身で喜びを表現し、「愛してる」と本人を前にして言えてしまうほど一直線です。
そんなチョッキーと長い付き合いがありながら、新庄だけが何年もの間、まったく好意に気づいていなかったのでしょうか。二人の過去を踏まえると「新庄はチョッキーの気持ちそのものは以前から知っていたのでは」という疑問が浮かんできます。
そして、その疑問をさらに強くするのが、新庄が日本を追われた後の行動です。
■数ある逃亡先から、なぜチョッキーを選んだ?
新庄は公安を裏切り、ベキ(役所広司さん)たちの脱獄に加担。その後、日本にとどまることができなくなり、国外へ逃亡します。そこで新庄が頼った人物が、タイの大富豪チョッキーでした。
この選択は、あらためて考えるとかなり興味深いものがあります。
新庄はただの逃亡者ではありません。公安の内部に身を置きながら、裏ではテントの上位モニターとして活動。公安がテントをどこまで把握しているのかを知り、逆にテント側の事情にも精通していました。さらに、別班という日本の極秘組織の存在や動きにも接しています。
公安、テント、別班。『VIVANT』の物語を動かしている重要組織の情報に、それぞれ触れていた人物ということになります。その意味で新庄は、単に「国外へ逃げたい元公安」ではありません。本人が持っている情報だけでも、さまざまな組織にとって利用価値の高い人物だったと考えられます。
新庄を匿う代わりに情報を求める人物が現れても不思議ではありませんし、テントのつながりを使って別の逃亡ルートを探すこともできたかもしれません。
それでも新庄が、自身の逃亡先として選んだのは、シンシーでもアリでもなくチョッキーでした。
なぜ、チョッキーだったのでしょうか。
さらに意味深なのが、新庄はチョッキーに別班情報を渡していないことです。チョッキーは新庄に別班情報を渡すよう求めました。しかし、新庄は「日本を売るような真似はできない」と拒否。
自分は日本で追われる立場になり、チョッキーに守ってもらわなければならない。それでも、国家機密を差し出すことはしませんでした。普通なら、そこで利害関係は崩れてもおかしくありません。
ところが、チョッキーは新庄を見捨てませんでした。別班情報という大きな見返りがなくても、新庄を匿い続けています。
編集部には、「新庄は、チョッキーなら見返りとなる別班情報を渡さなくても助けてくれると信じていたのでは」という考察も寄せられました。
もしそうなら、新庄は逃亡先を決める段階ですでに、「チョッキーだけは自分を裏切らない」という強い確信を持っていたことになります。その確信の根拠がチョッキーから向けられている愛情だったとすれば、二人の関係はかなり違って見えてきます。
テントの講習時代から、チョッキーの愛情を感じ取っていた新庄。そして、その相手を逃亡先として選んだ。チョッキーの思いを避けようとするどころか、その愛情の中へ自ら飛び込んでいったことになります。
新庄自身が恋愛だと認識しているかは別として、少なくともチョッキーに対する絶大な信頼があることは間違いなさそうです。
■「俺が来たのに帰るのか?」距離感が近すぎる
そんな二人の関係をさらに気にさせたのが、第18話です。
新庄を失ったと思っていたチョッキーは、乃木憂助(堺雅人さん)への協力を拒否し、その場から帰ろうとします。新庄のためなら危険なことも引き受けるチョッキーですが、その新庄がいないのであれば、乃木たちに協力する理由もない。
そんな状態のチョッキーの前に、生きていた新庄が姿を現します。
チョッキーは「シンチャーン!」と大喜び。そして再会した新庄がチョッキーにかけたのが、「俺が来たのに帰るのか?」という言葉でした。
このセリフ、冷静に考えるとなかなか強烈です。
新庄は「作戦に協力してくれ」とは言っていません。「乃木たちを助けてやってくれ」でもありません。
「俺が来たのに」です。
つまり、自分がここにいること自体が、チョッキーを引き止める理由になると断言しています。チョッキーが自分をどれだけ好きなのか。自分が現れれば、チョッキーの気持ちがどう動くのか。そこまで理解していなければ、なかなか言えない言葉ではないでしょうか。
「俺が来たんだから、もう帰らないよな?」と断言しているのです。さらに踏み込めば、「お前は何があっても、俺のそばにいるんだろ?」と確信しているような、どこか恋人同士のような距離感すら漂います。
もしチョッキーだけが一方的に新庄を追いかけ、新庄がその好意を迷惑に感じているのであれば、もっと距離を置いた接し方をしてもよさそうです。
ところが新庄はそうではありません。
チョッキーが自分を好きでいることを、むしろ当たり前のように受け入れています。逃亡時にはチョッキーを頼り、再会すれば「俺が来たのに帰るのか?」と引き止める。
この距離感を見ると、少なくとも新庄にとってチョッキーが「ただの知り合い」ではないことは確かでしょう。
■「ストレートです」は本心をごまかした?
一方、第18話ではノコル(二宮和也さん)らから恋愛対象について聞かれ、新庄は「ストレートです」と回答しています。普通に考えれば、これで「新庄からチョッキーへの恋愛感情はない」と判断するところです。
ただ、気になるのが答えそのものよりも、そのときの新庄の反応でした。
質問された瞬間、新庄はすぐに「ストレートです」と答えたわけではありません。どこか質問の意味を測るような、とぼけたような表情を見せてから返答しています。
新庄は公安の人間です。
日頃から相手の表情や言葉を読み、質問の意図を探りながら会話することには慣れているはず。そんな人物が、恋愛対象を聞かれた場面だけ妙に間を作る。ここには少し引っかかるものがあります。
本当に何の迷いもなく、自分の中で完全に答えが決まっているのであれば、もっと即座に返してもよさそうです。もしかすると「ストレートです」という言葉は、それ以上チョッキーとの関係を探られないよう、その場をかわすための返答だったのではないでしょうか。
ここまでの新庄の行動を並べると、少なくともチョッキーを遠ざけようとしている人物には見えません。
逃亡先にチョッキーを選ぶ。
自分の命を預ける。
チョッキーから向けられる愛情を知りながら、そのそばに居続ける。
そして再会すれば「俺が来たのに帰るのか?」と言えてしまう。
チョッキーからの愛情を避けるどころか、どこか心地よさそうに受け入れ、いざという時にはその思いに甘えているようにも見えます。
もしかすると新庄自身も、すでにチョッキーに対して「そばにいてほしい」「自分から離れてほしくない」という気持ちを抱いているのではないでしょうか。
ただ、それをまだ恋愛感情として認識していない。
だからこそ、周囲から二人の関係を指摘されたときには「ストレートです」と答えながら、実際の行動ではチョッキーを頼り続けてしまう。そんな少し鈍感な状態だとしたら、二人の関係はさらに面白くなってきます。
世界規模の陰謀や国家機密が飛び交う『VIVANT』で、新庄が自分自身の思いに気づく瞬間は訪れるのでしょうか。新庄がその気持ちを自覚し、二人が結ばれるようなハッピーエンドはあるのでしょうか。
「シンチャーン!」と一直線に愛を伝えるチョッキーと、その愛情から逃げるどころか、どこか自然に受け止めている新庄。二人の関係から目が離せません!
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<取材・文・編集:COCONUTS編集部>
