TBS系日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」で、松坂桃李さん演じる別班員・黒須駿。
乃木憂助(堺雅人さん)の相棒として第1シーズンから行動をともにしてきた黒須ですが、第2シーズンでは、ほかの別班員とともにシンシーに拘束されています。
しかし、編集部が実施した『VIVANT』考察アンケートには、黒須をめぐってさらに大胆な説が寄せられました。
「そもそも、第2シーズン第1話で黒須が拉致された場面そのものが“茶番”だったのではないか」
振り返ってみると、あの拉致シーンには気になる描写がいくつもあります。
そして、その中心にあるのが、乃木が黒須に託した「守り刀」です。

(画像:時事)
※以下、第17話までのネタバレを含みます。
■乃木は「守り刀」で黒須を試した?
まず改めて気になるのが、乃木家に代々伝わる「守り刀」です。
第1シーズンの終盤、乃木はこの守り刀を黒須に託しました。
乃木家のルーツにも関わる、乃木にとって極めて大切な品です。
もちろん、最も信頼する黒須に預けたと考えれば、それだけでも意味は通ります。
しかし、単に家宝を安全に保管しておきたいだけなら、ほかにも方法はあったはず。
なぜ、あえて黒須に持たせたのでしょうか。
今回寄せられた考察では、
「乃木は守り刀を保管してほしかったのではなく、黒須を試すために託したのではないか」
という可能性を指摘しています。
■守り刀はすでに“切れない刀”だった?
ここからは大胆な仮説です。
もし乃木が、黒須に対して何らかの疑いを持っていたとしたら――。
黒須に預けた守り刀は、すでに刃が切れない状態、いわゆる“なまくら”になっていた可能性はないのでしょうか。
あるいは、本物の守り刀ではなく、そっくりな別の刀に差し替えていた可能性も考えられます。
つまり乃木は、黒須が守り刀をどこで、どのように使うのかを見ることで、黒須の行動を試そうとしていたのではないかというのです。
実際、第2シーズン第1話では、黒須がこの守り刀を使ってシンシー側の工作員と戦っています。
その場面を改めて見ると、気になるやり取りがあります。
■工作員の様子がしらじらしい?
黒須が拉致された際の映像を、乃木、ノコル(二宮和也さん)、ドラム(富栄ドラム)が確認する場面。
戦闘後、工作員の一人が守り刀を手に取り、刀を確認するような様子を見せます。
すると、その映像を見ていたドラムは、
「こいつすげぇ刀だって思ってるよ」
と一言。
一見すると、守り刀の切れ味に驚く工作員の様子を説明しただけの場面です。
しかし、もし乃木が黒須を試すため、刀そのものに何らかの仕掛けをしていたとすれば、このやり取りも妙に意味深に見えてきます。
工作員がわざわざ刀を手に取り、その“切れ味”を印象づけるような場面が入ったのはなぜなのでしょうか。
そして、もし実際には切れない刀だったとすれば――。
あの激しい戦いそのものにも疑問が生まれてきます。
■「さすが別班」に乃木は無言
黒須が襲撃される場面を乃木たちが確認できたのは、黒須のいる場所に監視カメラが仕掛けられていたからでした。
そして黒須は、まだ襲撃者の姿がはっきり見えない段階で異変を察知します。
その様子を見たノコルは、
「この時点で気付くのか。さすが別班」
と驚いた様子を見せました。
しかし、その横にいた乃木は言葉を返さず、映像を見つめています。
もちろん、黒須の身を案じ、真剣に状況を分析していただけとも考えられます。
ただ、もし乃木が以前から黒須を疑っていたとすれば、あの無言の表情にも別の意味が生まれてきます。
そして今回の考察では、さらにもう一歩踏み込みます。
黒須自身が、監視カメラの存在に気づいていた可能性はないのでしょうか。
■あの乱闘そのものが“一芝居”だった?
もし黒須がカメラの位置を知っていたとすれば、乃木たちが自分の行動を見ていることも想定できます。
その状態で、シンシー側とつながっていることを隠したいのであれば、
「突然襲撃され、必死に抵抗した末に拉致された」
という映像を残すことは、むしろ有効です。
敵側と激しく戦っている姿が映っていれば、普通なら黒須がその敵と通じているとは考えません。
つまり、あの乱闘は、
「黒須もシンシーに襲われた被害者である」
と乃木たちに信じ込ませるための“一芝居”だったのではないか――という説です。
そして、もし守り刀が本当に切れる刀ではなかったとすれば、工作員側も安全に戦闘を演じることができます。
黒須が戦った。
工作員が守り刀を拾った。
そしてドラムが「こいつすげぇ刀だって思ってるよ」と反応した。
この一連の流れまで含めて、黒須の拉致を本物に見せるための演出だった可能性はないのでしょうか。
■黒須だけ、ほかの4人と一緒にいなかった
さらに気になるのが、その後の黒須の扱いです。
シンシーに拘束された高田、和田、廣瀬、熊谷の4人は、一緒に縛られている姿が描かれました。
ところが黒須は、最初からその4人と同じ場所にいたわけではありません。
後から、ひどく傷ついた状態で4人のもとへ連れてこられます。
劇中では、黒須は拉致の際に激しく抵抗したため、報復として痛めつけられたという説明がなされています。
確かに、それなら黒須だけ別に扱われていた理由にもなります。
しかし今回の考察では、この「黒須だけ別」という構図自体を疑います。
なぜ黒須だけ、ほかの4人とは違う場所にいたのでしょうか。
■黒須は本当に拷問を受けていた?
ここからはさらに大胆な仮説になります。
もし黒須がシンシー側と通じているのだとすれば、ほかの4人の別班員と合流する際には、自分も同じ“捕虜”だと信じてもらう必要があります。
そのため、実際には拷問を受けておらず、別室で傷や腫れを再現するような偽装を施していた可能性はないのでしょうか。
もちろん、現時点でそれを裏付ける描写はありません。
黒須が実際に暴行を受けていたと考える方が、劇中の説明には素直です。
それでも、
「なぜ黒須だけ別室にいたのか」
という疑問は残ります。
仮にその理由が後から明らかになれば、黒須の立場そのものが大きく変わる可能性もあります。
■そして「守り刀」はどこへ消えた?
ここで再び、守り刀へ戻ります。
第2シーズン第1話でこれほど印象的に使われたにもかかわらず、その後、守り刀の行方について大きく触れられていません。
乃木が黒須に託した意味。
黒須が拉致される際にわざわざ使った意味。
工作員が手に取り、ドラムがその刀について言及した意味。
そして、現在誰が持っているのか。
それらはまだはっきりしていません。
乃木家にとって重要な象徴でもある守り刀が、単なる戦闘用の武器として登場して終わるのでしょうか。
もし乃木が黒須を試すために守り刀を渡していたとすれば、今後その刀が“答え合わせ”の役割を果たす可能性もありそうです。
■黒須はシンシーの一味なのか?
もちろん現時点で、黒須がシンシーの一員だと示す決定的な証拠はありません。
むしろ黒須は、第1シーズンから乃木と強い信頼関係を築き、第2シーズンでも捕らわれた状況で情報を集めるなど、別班員として行動しているように描かれています。
そのため、仮に黒須に何らかの“裏”があったとしても、
「最初からシンシーのスパイだった」
という単純な話とは限らないでしょう。
乃木を裏切っているのか。
シンシーと何らかの目的で手を組んでいるのか。
あるいは、黒須が二重、三重の任務を背負っているのか。
そして乃木自身も、それに気づきながら黒須を泳がせているのか。
まだ、その“裏事情”までは見えてきません。
■第11話の拉致は本当に“拉致”だったのか
乃木が黒須に託した守り刀。
監視カメラの存在。
黒須の異変察知を見て「さすが別班」と驚くノコルと、その隣で無言だった乃木。
工作員が守り刀を確認し、ドラムが「こいつすげぇ刀だって思ってるよ」と口にした場面。
そして、ほかの4人とは別に管理され、後から傷だらけの姿で現れた黒須。
一つひとつは、それぞれ別の理由で説明できる描写です。
しかし、もし黒須の拉致そのものが“茶番”だったと考えると、これらの違和感が別の形でつながってきます。
そして何より気になるのが、いまだ意味が完全には明らかになっていない「守り刀」です。
なぜ乃木は、あれほど大切なものを黒須に託したのでしょうか。
もしそれが単なる信頼の証ではなく、“黒須を試すための道具”だったとしたら――。
第2シーズン第1話(VIVANT11話)の黒須拉致シーンそのものが、後からまったく違う意味に見えてくるのかもしれません。
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※情報は掲載時点のものです
<調査・文・編集:COCONUTS編集部>
