福山雅治、戦争体験を話したくない人の気持ちを「もっと尊重してもよかった」平和の意味語る

投稿日:2023/09/04 9:58 更新日:

毎週土曜日の22時から放送されているラジオ番組「福山雅治と荘口彰久の『地底人ラジオ』」(渋谷のラジオほか)。

9月2日の放送では、福山さんが戦争と平和について語り、注目を集めています。

福山雅治

(画像:EPA=時事)

■福山雅治、戦争体験を話したくない人の気持ちを「もっと尊重してもよかった」

お便り紹介のコーナーでは、祖母が戦争体験を語ってくれたことで戦争について知ることができたというリスナーのメッセージを紹介。

すると、福山さんは、8月14日に放送され反響を呼んだドキュメンタリー番組『ファミリーヒストリー 草刈正雄~初めて知る米兵の父 97歳伯母が語る真実とは~』(NHK)に言及します。

番組では、俳優の草刈正雄さんの家族の歴史やルーツを調査。日本人の母とアメリカ兵の父との間に生まれた草刈さんは、ずっと父親の存在を「朝鮮戦争で死んだ」と聞かされて育ったといいます。

ところが、番組の調査により、父親は2013年まで生きていたことが判明。その秘密を唯一知るという父親の姉が、70年ごしに真実を告白するという内容でした。

草刈さんのエピソードについて「涙なくしてはもう見られないお話でしたね」と福山さん。

そして「これ、どっちかに分かれるんですよ。話したくないっていう人と、伝えたいっていう人と」と、戦争にまつわる体験については、話したい人とそうでない人に分かれると言います。

長崎県で生まれ育った福山さん自身、子どもの頃から平和教育を受け、夏休みの宿題では戦争体験について祖父母に聞き感想文を書くというものがあったそう。

当時を振り返り、福山さんは「話したくない気持ちっていうのをもっと尊重してもよかったなって思ったんだよね」と言います。

■福山雅治「一番いいのは…」平和の意味語る

戦争体験を語る人の気持ちについて「自分が大人になって分かるわけ。こんな悲しい話して何になるんだって思う自分もいる」と思いを馳せる福山さん。

そして「一番いいのは、そんな話をしなくてもいいことが平和じゃないかっていうこと」「戦争なんか無かったんだっていうくらい、それぐらい昔のことになっちゃう、それぐらい忘れることができるくらい平和になれば、それが本当の平和なんじゃないか」と、平和の意味について語ります。

また、そうした思いがあるからこそ「(戦争体験について)話したくない」と考えた人もいたのではないか、とも。

私は福山さんのような視点で平和を考えたことはなかったので、その指摘の鋭さには驚かされます。

もちろん、史実や戦争の悲惨さなど「伝えなきゃいけないことはある」と福山さん。

そのうえで「絶対にそれを話さなきゃいけないっていうのは、これまた違うのかなって」「(話す、話さない)どっちもあるなと思った」と語ります。

■福山雅治の平和に対する考えにリスナー「改めて忘れてはいけないと思った」

また「忘れちゃいけないことや伝えていきたいこと」があるとしても「だからといって、攻撃的な感情になってはいけないと思うわけですよ」と語る福山さん。

子どもの頃からさまざまな戦争体験を耳にする中で「言いたくないっていう気持ちも、この歳になると分かる」と続けました。

福山さんのトークに対し、ネット上では「草刈さんのファミリーヒストリーを見て泣く福山さんに心からの信頼を感じてしまう」「今まで聞いてきた話には痛みや悲しみが伴っていた事。改めて忘れてはいけないと思った」「面白トークの中にも折に触れて何度もほとんどが戦争を知らない世代のリスナーに向けて、ましゃ自身の言葉で平和について語ってくれてありがたいでっす」との声が上がっています。

リスナーのお便りがきっかけで、戦争や平和について考えさせられる放送回となりましたね。

福山さんの考え方に共感したリスナーも多いのではないでしょうか。

【番組情報】
福山雅治と荘口彰久の「地底人ラジオ」
https://audee.jp/voice/show/67791

(文:二木もなか/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)

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