9月5日放送の「SWITCHインタビュー 達人達」(NHK Eテレ)では、音楽プロデューサーの亀田誠治さんと伴走者の中田崇志さんとの対談が実現。亀田さんが椎名林檎さんとの出会いについて語り話題を集めました。
(画像:時事)
■「彼女のことをどうしていいのか分かんないんだよ」椎名林檎との出会い…亀田誠治「絶対にこの子と一緒に新しい音楽をつくる」
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— 亀田誠治 Seiji Kameda (@seiji_kameda) August 29, 2020
亀田誠治さんは、音楽プロデューサーとしての地位を確立するきっかけになったのは、椎名林檎さんとの出会いだったといいます。
そのことについて、亀田さんは「新人で椎名林檎っていう女の子がいるんだけど、彼女の書く曲が ちょっとね今までにない曲。彼女もさ自分なりのこだわり持っててさ、もうね みんな大人たち、彼女のことをどうしていいのか分かんないんだよ。一回だけでいいから会ってくれる?」とレコード会社から椎名さんと会って欲しいという電話がかかってきたと語ります。
それから、1週間後、亀田さんのスタジオに椎名さんがやって来ると、亀田さんは「その時にもう初めて…ひと言交わした時から『あっ波長が合うな』っていう共有がありました」と良い印象を持ったとのこと。
亀田さんは「やっぱり僕が感動したのは、僕と(椎名さんが)同じなんですよ。私はあの…実は美空ひばりさんが好きで、でも、マライア・キャリーも大好きです。あっ!でも、ザ・ピーナッツも好きだなあ。あっ! でもねglobeの歌なんて最高に上手に歌えますよ、とか言って、もう ジャンルとか何もかも交じっていて、あっでも最後に聴いてください。では『サウンド・オブ・ミュージック』からみたいな。もう映画の歌とかも歌っちゃって」と椎名さんとの会話を回顧しました。
亀田さんは「その彼女を見たときにジャンルや、何だろう時代で音楽を聴いていない。音楽の本質を聴いて生まれてきた新しい世代がいる。絶対にこの子と一緒に僕は新しい音楽を作るんだっていう決心をしました」と椎名さんの音楽的な教養の深さに感銘を受け、タッグを組んで行くことを決意したとのこと。
■亀田誠治が音楽プロデューサーとしての信念を明かす
その後、椎名さんと一緒に楽曲制作をすることになった亀田さんは「1年間ぐらい試行錯誤をしながら作っていったんですけど、もう本当にね2人で作っていく時にキーワードがあって、(それは)『ないがち』。『ありがち』の反対です。ありがちのもの 前例があるものを作らないっていう約束なんです」と当時を振り返ります。
また、中田崇志さんから「ヒットすると思ったんです?」と尋ねられた亀田さんは「ヒットのことは全く考えていないです。やっぱりヒットは本当にこれ綺麗事ではなくて、良い音楽、まず僕らが納得できるものを、力強いものを作ってその後についてくるものだという。やっぱりこれは僕今も変えてない信念です」とコメント。
続けて、亀田さんは「まずはとにかく最高の納得のできる、最高の達成感を持った作品を作る。でも達成感と自己満足は違います。でも僕の中にはやっぱり自分のDNAが…本当にそのヒット曲から自分の血液にヒット曲の中に流れているってことが分かるので、自分が本気で取り組んで良いと思ったものに対して、ヒットしない…。ヒットしないというか、多くの人を排除していってしまう方向にいくってことは絶対にないっていう確信があります。『ないがち』をトライしたとしても絶対何か人の心に届くものは残ってるっていう確信はありました」と音楽プロデューサーとしての哲学を力説しました。
今回の放送について、ネット上では「師匠が林檎ちゃんとの出会いや、事変メンバーとの関わりについて話してくれた。師匠と林檎ちゃんが出会わなかったら、今の椎名林檎も東京事変もなかっただろうと思いました。涙が出ました」「師匠の言葉に泣いた。師匠と林檎ちゃんとの出会いにありがとうしかない」「師匠がSWITCHに出て、そのテーマ曲が椎名林檎ってのが粋ですな」などのコメントが上がっています。
椎名さんとの出会い、そして、音楽プロデューサーとしての信念を語った亀田さん。その内容は、とても深く、貴重なものだったのではないでしょうか。
(文:かんだがわのぞみ)