整形お姉さんの垢すごい胸に響きますね
— 痩せろデブス (@med5265) 2017年11月6日
美容整形経験のある女性によるツイッターアカウント、いわゆる「整形垢」は「美容整形」を経験する女性によって経過報告や情報共有などをしています。そして、「美容整形」によってメンタルがどのように変化していくのか、またなぜ自身は美容整形をせねばならないのかなどが赤裸々に綴られています。あっという間にフォロワーが増えていくアカウントも多く人気が出ると1ヶ月あたり数千規模でフォロワーが増えていくこともあるほど。また、「整形お姉さんの垢すごい胸に響きますね」といった反応があるなど、その内容は人々の心を動かす何かが詰まっていました。
国際美容外科学会が発表した2016年「もっとも美容処置が行われた国」の調査レポートによると日本は世界3位にランクイン。1位アメリカ2位ブラジルとなっていて、3位の日本では年間約114万件の美容処置が行われているとのこと。(脱毛も調査対象になるため、脱毛件数によって数値が高まっているとしても、「顔と頭」に関する処置で4位にランクインしています。)
日本は意外にも整形大国でした。女性たちにとって「美容整形」がどんなものであるのか、整形アカウントの意見から見えてきた「美貌」と「女性の幸せ」についてのリアルで「胸に響く」言葉をまとめてみました。
整形の経験に問わず女性なら他人事には思えないリアルで心に突き刺さる生の声は、切実で、どこか逞しさに溢れています。
自分より可愛い子を見たくない
整形アカウントは超直球…「自分より可愛い女は全員顔面燃やしたい」
もちろん私も自分より可愛い女は全員顔面燃やしたいと思ってるし視界にすら入って欲しくないけどそういうもんじゃないのみんな?私がヤバいやつなだけ?
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年12月12日
「可愛い子を見た瞬間に全部全部吹っ飛んでパニックになって後は自らピエロになる」
どれだけ自分の考える美が自分の中に確立されててもどれだけその日の自分に自信があっても、可愛い子を見た瞬間全部吹っ飛ぶよな。好みとか関係なく可愛い子を見た瞬間に全部全部吹っ飛んでパニックになって後は自らピエロになるしかない。だから可愛い子なんて大っ嫌いなんだよクソが
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年11月27日
「私とあの子で比較されたら」
生まれつき顔整っている人が憎くて仕方ない
あの人はあーいう顔が好きなんだろうなとか、私とあの子で比較されたら私は勝てるのか?とか考えたらもう死にたいって感情しかない
— 人工姫。 (@wtsgitbn0421) 2017年4月27日
可愛い人の前では自分なんて無価値になる。
可愛い人の前では自分なんて無価値になる。
女性性を見せようが、お金をちらつかせようが。— 醜形ちゃん (@baribusuchan) 2017年12月19日
女の子の言う「可愛い女の子が好き」なんて嘘だという意見が整形アカウントでは多くみられます。「好き」どころか一緒にいたくない、見たくない、同じ場所に居合わせると死にたくなるという意見。これは、ある意味、女性の本音かもしれません。その時、女性たちは自分の心をどこに置いたらよいのでしょうか。
美人じゃなきゃ人生になんの意味も見出せない
「あの子に負けたくない可愛くなりたいあの人に認められたい」
あの子に負けたくない可愛くなりたいあの人に認められたい
それだけが痛いつらい思いしてまで自分変えていく原動力
— 人工姫。 (@wtsgitbn0421) 2017年2月13日
「人生は毎日美人が勝つように出来てる」
小学生どころか幼稚園の頃から「人は外見ではなく中身です。皆さんも優しい人間になりましょう」って教えられて来たから優しい人間になったのに人生は毎日美人が勝つように出来てるし優しくても就職は出来ないしそりゃ性格だって捻じ曲がるわクソが
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年10月30日
「元カノに負けたくないから」
私が整形した理由?
元カノに負けたくないから
彼氏どうこうよりも周りの評価が気になるから彼氏の周りの誰よりも可愛くなって誰よりもちやほやされたいから
— 人工姫。 (@wtsgitbn0421) 2016年5月17日
「美人じゃなきゃ生きてたって楽しくないし人生になんの意味も見出せない」
あーもう殺せ殺せ、美人じゃなきゃ生きてたって楽しくないし人生になんの意味も見出せないんだから誰か殺してくれもう疲れた
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年12月12日
可愛くなって好きな人に振り向いてもらいたい、女性なら誰もが思うこと。「恋」はただでさえ、苦しさや切なさが伴うもの。そのうえ、嫉妬心ややるせなさにどんどん自身の心の弱みに向き合わざるを得なくなる。つらい恋を経験したことのある女性なら、分かるのではないでしょうか。
「美人にならなければ振り向いてもらえない」、元彼女やライバルに勝つためには今より「可愛く」なければならない、そう強く思うことで「恋」をより辛いものにしていきます。また、「人は外見ではなく中身」という理論に反して「美人」なだけでイージーモードを歩む女性たちを目の当たりにするたびに「顔」のせいで損しているのではという苦悩がチラつきます。人を羨む気持ちや嫉妬心が自分自身を苦しめていることも自覚があるからこそ悩みは一層深刻になっていきます。
「こんなに人生は楽しいんだ」整形して最初に感じること
「整形して本当に良かった」
とにかく言いたいのは
「整形して本当に良かった」
これだけです。
別にやれとは言わないけど、もし本当にコンプレックスで生きるのがしんどいとか辛いとか思う人は一歩踏み出してカウセだけでも行ってみたら良いかもしれない。まぁ無責任なことは言えないからこれくらいにしとくけどさ。— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年8月13日
「今まで生きて来た中で一番人生楽しい」
それでも希望通りに仕上げてくれた先生にはほんと感謝してもしきれないし、痩せたとか他の施術のおかげもあるけど本当に今、今まで生きて来た中で一番人生楽しいと思う。あぁ、普通の顔で生まれて来た子はこんなに人生楽しいんだなって。
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年8月13日
「好きな人に可愛いって褒めてもらったときここまで顔面課金してきたことを心からよかったと思えた」
好きな人に可愛いって褒めてもらったときここまで顔面課金してきたことを心からよかったと思えた
— 人工姫。 (@wtsgitbn0421) 2017年5月2日
整形をした後に、やって良かったという思う女性は多いようです。「良かった」「普通の顔で生まれ」たらこんなに「人生楽しいんだな」と高揚感に溢れるようです。整形をしたことがない人でもメイクや髪型をガラッと変えて周囲の反応がこれまでと全く違ったものになった時、「人生は楽しい」と高揚感に舞い上がる時がありますよね。整形は言わばその感覚の麻薬級のようなものでしょうか。そこからこれまでネガティブになっていた部分が好転していくのであれば、それもまた生き方のひとつかもしれません。
整形依存、やってもやっても「最高」になれないジレンマ
「あとどれくらい整形したら」「あの人の好みの顔になるにはいくらかければいいの?」
こんなに整形して元の顔よりよくなったはずなのに美意識上げて努力してるのに、本当に好きなあの人には振り向いてもらえない
あとどれくらい整形したら見てもらえるんだろうあの人の好みの顔になるにはいくらかければいいの?
— 人工姫。 (@wtsgitbn0421) 2017年3月5日
「全然まだだったわごめん次何やろ」
そこそこ整形してまぁまぁ自分の顔に自信がついてきた頃って「後この施術さえすれば私マジで無敵なるわ、めっちゃ待ち遠しい早く最高になりたい」ってなるんだけど、いざ終わってみると「いやいやいや違うわ全然まだだったわごめん次何やろ」ってなるよね、私のことだけど
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年12月15日
「自分ももっともっと整形しなきゃいけないと思ってしまう」
人が整形してるの見てると自分ももっともっと整形しなきゃいけないと思ってしまう
人が綺麗になるぶん自分も綺麗にならなきゃって馬鹿らしいけど焦るんだよね
— 人工姫。 (@wtsgitbn0421) 2017年2月15日
「1か月に1回は顔のどこかいじらないとブス過ぎて死にたくなる」
1か月に1回は顔のどこかいじらないとブス過ぎて死にたくなるし服買うよりも欲しいもの我慢してでも整形に全てお金かけるから完全整形依存症だと思う
— 人工姫。 (@wtsgitbn0421) 2016年9月24日
一度踏み入れた「整形」の世界、もっともっと綺麗になりたいと深入りしていく女性が多く見られました。ひとつだけ高級なバッグを持ちたいと頑張って買ったけれど、全部揃えたくなりいつのまにか散財していたという行動に似たものでしょうか。最初の整形だけで得られたものが満足のいくものでなかったなり、もっと整形したらもっと「愛される」のではないか、もっと人生がうまくいくのではないかと考えるようになっていく。あるいは、心の弱い部分が立ち直っていないうちから依存できる存在として「整形」に頼るようになっていくのかもしれません。
「整形すれば誰でも無条件に可愛くなれる」わけではない?
「整形すれば誰でも無条件に可愛くなれる」わけではない?
「整形すれば誰でも無条件に可愛くなれると思っていた時代が私にもありました」
整形すれば誰でも無条件に可愛くなれると思っていた時代が私にもありました
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年11月12日
「”普通→可愛い”の変化は素晴らしいけど、”人外→普通”の変化をしても、得られたものは少なかった」
痩せる度に、整形する度に!「女」として見られるようになって、嫌な思いをすることも増えた。
”普通→可愛い”の変化は素晴らしいけど、”人外→普通”の変化をしても、得られたものは少なかった— 醜形ちゃん (@baribusuchan) 2017年9月19日
「埋没とか涙袋ヒアルごときで可愛くなれる子なんてもう既に可愛いんだからあんまり自分に夢みるんじゃねぇぞ」
埋没とか涙袋ヒアルごときで可愛くなれる子なんてもう既に可愛いんだからあんまり自分に夢みるんじゃねぇぞ
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年11月30日
「コンプレックスを抱えてきた時間の闇が深すぎるし、整形した後でもまだ満足できない」
自分の顔をコンプレックスとして生きてきた時間>>>>整形してまともな顔になった時間だし、コンプレックスを抱えてきた時間の闇が深すぎるし、整形した後でもまだ満足できないというか普通にブスだし、自分の顔に自信が持てる日はくるのか、、、ババアになっちゃうね
— 推しに甘い (@oshiniamai) 2017年10月16日
整形をしたのだから、きっと自身の顔に満足したのだろうと思いきや、自身が思い描く「可愛い」や「美人」に到達できなかったという意見がとても多く見られました。むしろ、整形しても「可愛く」なれない自分は「どれだけブスなんだ」と返って、自己評価を下げてしまっているような意見もありました。
整形は誰にも賛成されないこと、悩んでも誰にも相談できない
「整形って後戻り出来ないんだよ。一方通行。行ったら行ったっきり。」
何よりも「後戻り出来ない」っていうのが大きかったかなぁ。メイクも落としゃあ元の顔だし、ダイエットも痩せてしっくり来なければまたちょっと戻せばいいじゃん。でも整形って後戻り出来ないんだよ。一方通行。行ったら行ったっきり。
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年9月26日
「お前が選んだんだろうが笑って言われる気がしてしんどい」
自分の選んだ道にいるときに「しんどい」って言ったら『いやお前が選んだんだろうが笑』って言われる気がしてしんどいって言えないよなぁ………それがしんどいよなぁ…………
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年9月13日
「世界でただ1人私だけが不幸な気がしたって仕方がないじゃん。」
いい加減辛いのは自分だけじゃないって気付かなきゃな。でもだってみんな幸せそうなんだもん。みんなみんな笑ってるんだもん。世界でただ1人私だけが不幸な気がしたって仕方がないじゃん。
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年11月14日
ネットでもよく見られますが、タレントの誰が整形しているかなど「整形」に関することはゴシップとしても人気があるように「美容整形」自体がまるで罪や大きな恥かのような世間体があるなかで、悩みがあっても打ち明ける人がおらず孤独感を感じるという意見がありました。みんなが幸せそうに見えて、まるで自分だけが不幸でひとりぼっちなのではないかと感じることは誰しも経験があるはず。誰にも相談できないことを一人で決めて一人で抱えて生きていくことによって、かえって強くなっていっているようなツイートも多く見られました。
これから整形を考えている人は、このような孤独が待っていることも頭に入れておいた方がよいかもしれません。
「めちゃくちゃ怖かったな」美容整形は決して“楽して”“綺麗に”ではない。
「大金払って成功するかどうかも分からんのに顔にメス入れて」「私の気持ちは絶対に分かって欲しくない」
何回も言ってるし何回でも言うんだけど整形を「努力じゃない」とか「楽してる」とか言う奴に大金払って成功するかどうかも分からんのに顔にメス入れて腫れ引いて馴染むまで元の顔より酷い顔を毎日見て誰にも言えず毎日成功症例写真を眺めて未来に微かな希望を抱く私の気持ちは絶対に分かって欲しくない
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年10月22日
「埋没のときめちゃくちゃ怖かったな。」
埋没のときめちゃくちゃ怖かったな。下手に意識あるから目に板が入る感覚とか縫われる感覚がわかって
— 醜形ちゃん (@baribusuchan) 2017年12月14日
「整形を「楽」だと言う奴を、私は絶対に許さない。」
整形を「楽」だと言う奴を、私は絶対に許さない。絶対にだ。
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年10月10日
一生懸命働いて貯めた大金を使うこと、メスが入ることの怖さ、一人で誰にも言えずに耐える時間など「美容整形」が決して「楽な」ことではないことがうかがい知れる意見です。術後の顔の腫れが引くまで(ダウンタイム)の孤独感を想像すると何か心がえぐられる気がします。
「ブス」ではないのに「ブス」だと認識すること
幼少時代から親に「ブス、気持ち悪い」と言われて育った人の整形前の画像見たら「全然可愛くて吃驚」
幼少時代から親に「ブス、気持ち悪い」と言われて育って(抜粋)今は整形してすごく綺麗なのにそれでも自信が持てないって人の整形前の画像が私なんかより全然可愛くて吃驚…。私ずっと可愛い可愛いで育てられて自分がブスって気付くのに時間かかったから…。両親に愛されてきたんやなって再認識しました
— ねむたいこちぴら (@saitousaan) 2017年10月23日
「自信の無い自分が情けなくて哀れ。それでも整形を辞められない自分の心の持ちようが嫌」
私は(個人論)特別ブスではないし、特に日常で大特する事はなければ、大損する顔でもないのに、何故私はここまで整形しないと気が済まないのかと考えると本当にそんな自信の無い自分が情けなくて哀れ。それでも整形を辞められない自分の心の持ちようが嫌!!!今回で本当に最後にしたい!疲れた!?
— さかな (@ruiyuna109) 2017年12月20日
「お前に言われたブスの一言でどんだけ整形しても自信が持てない私の気持ちわかるか」
お前に言われたブスの一言でどんだけ整形しても自信が持てない私の気持ちわかるか...ほんとに許さないし不幸になってくれないと気が済まない
— ろんちゃん (@hanakazehikiman) 2017年11月2日
整形アカウントではない人の意見の中で、幼少時代から親に「ブス、気持ち悪い」と言われて育った人の整形前の画像見たら「全然可愛くて吃驚」したという意見がありました。「私ずっと可愛い可愛いで育てられて自分がブスって気付くのに時間かかったから…。両親に愛されてきたんやなって再認識しました」と記されており、これは例えブスだったとしても、「可愛い」と言われて育つことによって自身の顔を理由にネガティブに陥ることはないのではないかと気づかされる意見です。
整形アカウントの多くが「自信を持ちたい」という自信の弱さと戦っているものでした。幼少期の環境などが関係する場合があるのかもしれません。
「自分に好かれたい」整形は自己評価との戦いになる
「何よりも私は自分に好かれたい」
人に好かれたいけど、それよりも何よりも私は自分に好かれたい
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年10月6日
「自分の欠点を自分が愛せたら勝ちだよ」
要するに自分の欠点を自分が愛せたら勝ちだよなって話。私にはまだ無理だけど。
— 整形お姉さん (@Kumatanto_issho) 2017年10月6日
「卑屈な自分を変えたかった。」
普通になりたかっただけなのに。
適度に食べて運動して、お金が絡まなくても楽しく騒げる友達がいて、男子に誘われれば嬉しくて…ってなりたかった。 醜くて卑屈な自分を変えたかった。— 醜形ちゃん (@baribusuchan) 2017年8月26日
「普通になりたかっただけなのに。」整形をしたことによって得たかったのは「とびきりの美人」としての高嶺の花人生のようなものではなく、「普通」に「楽しい」人生を生きて素直に笑いたいというささやかなもの。自分はどうしてそのささやかな幸せさえ感じることが出来ないのだろうかという苦悩が見られます。「人に好かれたいけど、それよりも何よりも私は自分に好かれたい」など、整形経験者でなくとも心に突き刺さるものがあります。
今回多くの意見を引用させていただいた整形アカウントはいずれもフォロワーが多い人気アカウントで、彼女たちのツイートを見ていると、自力で立ち上がっていく様に励まされ、包み隠さず吐き出す言葉の中に哲学と知性が垣間見えます。
万人に共通する悩みも数多くあり、考えさせられる意見ばかりでした。自分だけが悩んでいるのではないかと孤独を感じている方は覗いてみるのもいいかもしれませんね。