夏休みを控え、子どもたちの行動が心配になるこの時期。
子供に危険を教える時に役立つ本『子どもは「この場所」で襲われる 』小宮信夫 (著)がX上で話題になっています。
これまで「不審者」という「人」に気を付ける手法の注意喚起を根本から変え、「危ない場所」に着目した本。
実際に起きた事件も例に挙げながら、どのように危険な場所であったのかが解説されています。
■供に危険を教える時に役立つ本が話題
著者である小宮信夫さんは立正大学文学部社会学科教授で犯罪学第一人者として知られます。
小学館新書から発売されている小宮さんの著作が『子どもは「この場所」で襲われる 』。
(画像:Amazon「子どもは「この場所」で襲われる」)
この著作について、Xでの「娘が小学生になる前に読もうと思ってた本を今読んでるんだけど、子どもを持つ保護者に絶対的にお勧め。実際に起きた未成年が巻き込まれた事件を例に犯罪者の手口が書かれているから辛くて歯軋りしてしまうけど、こんな事が二度と起きないように大勢の人の防犯意識が高まってほしいと思う」というポストが3万いいねを超えるほど大バズり。
具体的な例があり、非常に参考になると話題になっているのです。
例えば、明るい昼間は暗い夜よりは安全というイメージがありますが、漠然としたイメージでは危険を避けるのは難しいということがこの本によってよく分かります。
著書の中で小宮さんは「街灯の効果は、夜の景色を昼間の景色に近づけることです。それ以上でも、それ以下でもありません」と切り出すと、「つまり、街灯の防犯効果は、街灯によって戻った『昼間の景色』次第なのです。昼間安全な場所に街灯を設置すれば、夜間も安全になりますが、昼間危険な場所に街灯を設置しても、夜だけ安全になることはありません」と続けます。
また、小宮さんは「『暗い道は危ない』と子どもに教えると、『明るい昼間は安全』『街灯がある道は安全』という二重の危険に子どもを追い込むことになります。子どもの事件は、夜間よりも昼間のほうが多く、街灯のない道より街灯のある道のほうが多く、街灯がない道より街灯のある道の方が多いことを忘れないでください」と明るい昼間だから安全という考えは危険と訴えかけます。
書籍の公式案内文
「暗い道は危ない」「怪しい人に気をつけて」…と子どもに教えていませんか。そうすると子どもは「明るい道」「普通の人」なら安全と思いこんでしまいます。子どもを狙う犯罪者は、好みの子どもを見つけるために明るい道を好みます。また、身なりも普通です。こういう教え方では、子どもを逆に危険に近づけてしまうのです。避けるべきは「危ない人」ではなく、犯罪が起こりやすい「危ない場所」。危ない人かどうかは外見ではなかなかわかりませんが、危ない場所かどうかは判断する基準があります。それは明るい暗いとは関係ありません。
本書は、日本人で初めてケンブリッジ大学大学院で犯罪学を学んだ防犯のスペシャリストで、「地域安全マップ」の考案者でもある著者が、「危険な場所」を見分けて子どもを犯罪から遠ざける方法をわかりやすく解説します。この本をお読みになれば、普段何気なく子どもを遊ばせている近所の公園や空き地、学校や塾への通学路が危険かどうかがすぐにわかります。
親、祖父母、教師の方々必読の一冊です!
【編集担当からのおすすめ情報】
日本の防犯常識は世界の非常識と著者はいいます。欧米諸国の多くは場所に注目した防犯教育をしているのに、日本ではいまだに「危ない人の見分け方」を教えています。本書を読んで近所を散歩すると、きっと公園や道路の見方が変わるでしょう。
小宮さんが監修を担当した「あぶないばしょはどっち? 遊んで学べる防犯絵本」も発売されているので、小さなお子さんに読み聞かせをするならこちらもオススメとしてXでも挙げられました。
(画像:Amazon「あぶないばしょはどっち?遊んで学べる防犯絵本」)
他にも「とにかくさけんでにげるんだ─わるい人から身をまもる本」(ベティー・ボガホールド 作 安藤由紀 訳、河原まり子 絵)も性被害や誘拐から子供の身を守るために読む絵本として推奨できます。
(画像:Amazon「とにかくさけんでにげるんだ─わるい人から身をまもる本」)
■「小さい子を持つ保護者は読むべき」と反響
『子どもは「この場所」で襲われる 』を読んだ人からは、
「小さい子を持つ保護者は読むべきだわ。危ない人ではなく危ない場所に着目した本」
「難解なアカデミックな用語を使わずに、犯罪機会論を平易な日常の言葉で書かれていて著者の読者に向けた優しさや思い遣りがヒシヒシと感じられる」
「犯罪を成功させやすい『機会』をなくすことで犯罪率は減少するという犯罪機会論を元に、実際に起きた事件を例にあげながら犯罪者が『犯罪を起こしやすい』場所とはどういう場所なのかを丁寧に解説していく」
などの声が上がっています。
わかりやすく子供を危険から守る方法が解説されていることに絶賛のコメントが上がり、広く知れ渡るきっかけになったポストも注目を集めているようです。
夏休みを迎える前に今一度ご家族で危険な場所の確認をするのもよさそうですね。
このバズをきっかけに、今後さらに注目を集めていきそうです。
※情報は掲載時点のものです
<調査・編集:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)>
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